この事例のポイント

  • 記事構成の設計から本文生成・HTML入稿・内部リンク・sitemap.xml/llms.txt更新までを、AI(Claude Code)が実行する日次タスクとして定義
  • SEOレポートを週次の定常タスク化し、表示回数・順位・CTRの変動からリライト対象を機械的に抽出
  • SEOとAIOを別施策に分けず、同じ制作フローの中で構造化データ・FAQ・一問一答型の見出しを標準装備
  • キーワード選定と記事の狙いは、株式会社みずほ銀行でSEOを担当し多数のSEO支援を手がけてきた代表自身が判断
  • 約3ヶ月で113記事を入稿し、ページ表示回数 約7倍・問い合わせ 約15倍という事業成果につながった
  • 生成AI経由のインプレッションも約7倍、外部ツールによるAIOスコアは91点(Bランク)

ページ表示回数

約7倍

運用開始前との比較

問い合わせ件数

約15倍

同期間で比較

AIOスコア

91点

100点満点/Bランク

メディア概要

本事例は、クライアント支援ではなくLnX自社のオウンドメディア「Web集客の実務ノウハウ」での実証です。自社で試して数字が出た運用フローを、そのままクライアント企業へ提供しています。

対象メディアLnX合同会社 オウンドメディア「Web集客の実務ノウハウ」
領域広告運用 / Webマーケ戦略 / LP改善 / SNS運用 / 計測・GA4 / AI活用
読者層BtoB(中小企業の経営者・マーケティング担当者)
運用期間2026年6月〜(継続中)
施策内容SEO設計 / AIO(LLMO)対応 / AIによる記事入稿タスクの実装 / SEOレポートの定常タスク化
判断・設計担当LnX合同会社 代表(株式会社みずほ銀行でのSEO担当を経て、その後も業種を問わず多数のSEO支援を担当)
入稿記事数113記事(本ページ公開時点)

取り組み前の課題

Web集客支援を事業にしている以上、自社サイトが検索から集客できていないのは説得力を欠きます。しかし実際には、コーポレートサイトはあるものの記事コンテンツがほぼゼロで、指名検索以外の流入がない状態でした。

加えて、記事を書く体制そのものが課題でした。外注すれば1本あたり数万円、社内で書けば実務時間が丸ごと消えます。「良い記事を、事業を止めずに、継続的な本数で出す」という条件を、従来のやり方では満たせませんでした。

もう一つの課題は「AIに引用されないこと」:検索行動そのものが、検索結果を見る前にAIの回答で完結する方向へ動いています。従来のSEOだけを積み上げても、AIの回答に自社が出てこなければ接触機会を失う。この前提で設計し直す必要がありました。

SEOとAIOを分けずに設計した理由

AIO(AI Optimization/LLMO)を「SEOの次にやる別施策」として扱うと、記事を作り終えたあとに構造化データを後付けする、という二度手間の運用になります。今回は最初から1本の記事を作る手順の中に、SEO要件とAIO要件を同時に埋め込む方針を取りました。

  • SEO要件:検索意図に沿った見出し構成、網羅性、内部リンク、title/meta descriptionの最適化
  • AIO要件:JSON-LD(Article・FAQPage・BreadcrumbList)の付与、一問一答で完結する見出しと段落、llms.txtでのサイト全体の要約提供

この2つは対立しません。「質問に対して、その場で結論が読み取れる構造になっているか」という一点で、検索エンジンと生成AIの評価軸はほぼ重なります。分けずに設計したほうが、結果的に両方の精度が上がりました。

実行した施策

① 記事構成設計〜作成・入稿をAIの日次タスクにする

もっとも工数のかかる「書いて、HTMLにして、サイトに反映する」工程を、AI(Claude Code)が実行する日次タスクとして定義しました。人が判断するのはキーワードの選定と記事の狙い、そして盛り込むべき一次情報(実際の運用数値や現場の判断基準)だけです。

  • キーワードから記事構成(見出し階層・想定読者・回答すべき質問)を設計
  • 本文生成とファクトの整合チェック
  • 既存テンプレートに沿ったHTML生成とカテゴリ配下への入稿
  • 関連記事への内部リンク付与
  • sitemap.xml・llms.txtへの追記まで自動で反映
AIによる記事構成設計から作成・入稿までを半自動化し、113記事の入稿でページ表示回数約7倍・問い合わせ約15倍を達成したことを示すグラフとオウンドメディアの画面

この体制にしたことで、記事本数がボトルネックではなくなりました。約3ヶ月で113記事、カテゴリは広告運用・Webマーケ戦略・LP改善・SNS運用・計測/GA4・AI活用の6分類に整理しています。

AIに丸投げはしていません:構成の意図と一次情報を定義しているのは、株式会社みずほ銀行で決済プロダクトのWeb販売戦略とSEOを担当し、その後も多数のSEO支援を手がけてきた代表自身です。「判断は経験者・作業はAI」に切り分けたことが、物量と内容の質を両立できた理由です。

② SEOレポートを定常タスク化し、リライト判断を数値で回す

記事は入稿して終わりではありません。表示回数・平均掲載順位・CTRの推移を定期的に取得し、「あと少しで上位に入る記事」「表示はされているがクリックされない記事」を機械的に抽出するレポートタスクを組みました。

  • 掲載順位が4〜15位に滞留している記事 → 内容の追記・網羅性の強化対象
  • 表示回数はあるがCTRが低い記事 → title/meta descriptionの書き換え対象
  • 想定と違うクエリで表示されている記事 → 記事分割または新規記事の起点

「どの記事を、なぜ直すか」が毎回の数値から自動で出てくるので、リライトの優先順位に迷う時間がなくなりました。

③ AIが引用しやすい形にサイト全体を作り替える

AIOのために追加した実装は、派手なものではありません。むしろ地味な整備の積み重ねです。

  • 全記事・全事例ページへのJSON-LD(Article/FAQPage/BreadcrumbList)付与
  • FAQを本文と構造化データの両方に持たせ、質問文をそのまま見出しに使う
  • llms.txtでサイト構造・各ページの要約・数値成果を機械可読な形で提供
  • 結論を先に書き、1段落で1つの問いに答える文章構造の統一

④ 数値台帳でサイト全体の記述を一元管理する

記事数が増えるほど、過去の実績数値が古いまま各所に残るリスクが上がります。そこで、公開している事例と数値を台帳で一元管理し、サイト全体の記述と突き合わせて表記ゆれや古い数値を検出する棚卸しタスクを定期実行しています。数値の一貫性はSEOよりもAIOで効きます。AIは複数ページを横断して情報を読み取るため、記述が食い違っているとそもそも引用対象になりません。

成果

約3ヶ月の運用で、ページ表示回数は約7倍、問い合わせ件数は約15倍になりました。記事流入が増えただけでなく、実際の相談・受注につながる事業成果として表れています。

表示回数7倍より、問い合わせ15倍のほうが本質です:流入が7倍で問い合わせが15倍ということは、記事の読者層そのものが「相談につながる層」に寄ったことを意味します。実務ノウハウを具体的に書いた記事ほど、検討度の高い読者を連れてきました。

AIOの効果(生成AIからの評価)

SEOの数値とは別に、AIO側の指標も改善しました。GoogleのAIがユーザーに自社サイトを表示した回数(生成AIインプレッション)は約7倍に増加。外部ツールによるAIOスコアリングでは91点/100点(Bランク)という評価を得ています。

AIO施策の効果。生成AIインプレッション数が約7倍に増加し、AIOスコアリングで91点(Bランク)を獲得したことを示すグラフとスコア内訳

スコアの内訳は、AI基本メタ情報 10/15点、AI構造化データ・FAQ 31/35点、サイト動線・文章・使いやすさ 30/30点、AI技術基盤 20/20点でした(AIOスコアはOffice Nさま提供ツールによる診断結果です)。構造化データとFAQの整備、そして文章構造の統一が、そのままスコアに反映されています。

SEO / AIO・オウンドメディア支援

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LnXの見解

今回の取り組みで確認できたのは、「コンテンツの本数が出せない」という長年の制約が、AIの使い方次第で外せるということです。ただし、外れるのは作業の制約であって、判断の制約ではありません。何を書くべきか、どの数値を根拠に置くか、どこまで踏み込んで書くかは、実務経験がないと決められません。AIで記事を量産して成果が出ない例のほとんどは、この判断部分まで委ねてしまっているケースです。

本事例で判断を担ったのは、株式会社みずほ銀行で決済プロダクトのWeb販売戦略とSEOを担当し、その後も業種を問わず多数のSEO支援に携わってきた代表です。検索意図をどう読むか、狙うキーワードをどこで捨てるか、どこまで踏み込めば一次情報と呼べるのか——この精度は経験の蓄積でしか上がりません。AIが使えるようになったことで価値が下がったのは作業のほうで、判断の価値はむしろ上がりました。

もう一点は、AIOを「SEOが終わってから考えるもの」にしないことです。構造化データも、一問一答型の文章も、llms.txtも、記事を作る手順に最初から組み込めば追加コストはほぼゼロになります。逆に後付けにすると、記事数が増えたあとで全ページを直す羽目になります。100記事を超えてからでは手遅れです。

LnXは、この運用フローを自社サイトで先に実証してからクライアントに提供しています。「AIでコンテンツを量産できます」ではなく、「自社でこの数字が出ました」を根拠に話せることを、支援の前提にしています。

よくある質問

QSEOとAIO(LLMO)は何が違いますか?

SEOは検索エンジンの検索結果で上位に表示させるための最適化、AIOはChatGPTやGoogleのAI概要といった生成AIの回答内に引用・言及されるための最適化です。評価者が「検索エンジンのアルゴリズム」から「回答を生成するAI」に変わるため、構造化データ・一問一答形式の見出し設計・llms.txtなど、AIが内容を機械的に読み取れる状態にすることが重要になります。本事例では両者を別施策として分けず、同じ記事制作フローの中で同時に満たす設計にしました。

QAIで記事を量産すると品質は下がりませんか?

AIに丸投げすると下がります。本事例ではキーワード選定・記事構成の意図・盛り込むべき実務知識(一次情報)を、株式会社みずほ銀行でSEOを担当し多数のSEO支援を手がけてきた代表自身が定義し、AIには構成設計から本文生成・HTML入稿・内部リンク・sitemap.xmlとllms.txtの更新までの「手を動かす部分」を担当させています。判断は経験者、作業はAIという分業にすることで、約3ヶ月で113記事という物量と、実務者が書いた内容という質を両立させました。

QAIOスコア91点は何を測っている数値ですか?

Office Nさま提供のAIO評価ツールによる100点満点のスコアで、本事例では91点(Bランク)でした。内訳はAI基本メタ情報 10/15点、AI構造化データ・FAQ 31/35点、サイト動線・文章・使いやすさ 30/30点、AI技術基盤 20/20点です。生成AIがサイトの内容をどれだけ正確に読み取り、引用しやすい状態になっているかを診断する指標として活用しています。

Q同じ運用体制は自社でも再現できますか?

再現可能です。本事例の中身は、日々の記事入稿タスクとSEOレポートタスクをAIが実行できる手順として定義し、それを毎日・毎週回しているだけです。特別なシステム開発は行っていません。LnXでは自社で実証したこの運用フローを、そのままクライアント企業のオウンドメディアに導入する支援を行っています。

Q記事の品質は誰が担保しているのですか?

LnX合同会社の代表が、キーワードの選定・記事の狙い・盛り込む一次情報の定義を直接担当しています。株式会社みずほ銀行で決済プロダクトのWeb販売戦略とSEOを担当した経験を持ち、独立後も業種を問わず多数のSEO支援を手がけています。AIが担当するのは構成設計から入稿までの作業工程で、何を書くべきかの判断は経験者が行う体制です。

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