この記事でわかること
- GA4設定代行おすすめ6社の比較表(料金の出し方・公開費用・作業範囲・契約条件)
- 6社それぞれの特徴・向いているケース・注意点(公式サイトとサービスページのリンク付き)
- 「設定」と「設計」の違いと、作業範囲を公開情報で並べたマトリクス
- 1サイト・3か月で費用を並べ直した試算
- 見積もりで確認する7項目と、納品後に自分で確認する検収5点
- アカウント権限・納品物など契約まわりの確認点
GA4設定代行は「設定」と「設計」で金額が桁ちがいになる
結論から言うと、GA4設定代行は、金額の安さだけでは選べません。今回、各社の公式ページを開いて確認すると、同じ「GA4の導入支援」でも、初期設定1回で終わる数万円のメニューから、計測設計とレポート設計まで含む180万円〜のメニューまで、公開されている金額に50倍以上の開きがありました。違いの正体は、頼んでいる作業が「設定」なのか「設計」なのかです。
設定とは、アカウントの作成、タグの設置、コンバージョン(キーイベント)の登録、データが届くかのテストといった作業のことです。設計とは、「何を成果とみなし、どの行動を、どんな名前で記録し、誰がどのレポートで見るのか」を先に決める作業です。設計が決まっていない状態で設定だけを頼むと、タグは入ったのに、見たい数字が見られないという事態になりがちです。
| 頼む範囲 | 主な作業 | 向いている状態 |
|---|---|---|
| ①設置・初期設定 | アカウント作成、タグ設置、Search Console連携、データ取得テスト | 見たい指標が決まっていて、入れるだけが手間 |
| ②設定+コンバージョン | ①に加えて、問い合わせ・購入などの成果の登録、GTMの設定 | サイトの成果が1〜2種類に絞られている |
| ③計測設計から | KPI・イベント設計、実装計画、レポート設計 | 何を測ればよいかが社内で決まっていない |
| ④継続運用・分析 | 月次の質問対応、レポート更新、改善提案 | 設定後に見る人・直す人が社内にいない |
この記事では、この4段階のどこまでを各社が公開しているかを軸に、6社を並べます。外注先の4タイプ(解析専業・広告代理店・制作会社・フリーランス)と見積もりの内訳の検算はGA4・GTM構築代行の費用相場と依頼先の選び方|見積の内訳・引き渡し条件・広告運用との責任分担で扱っているため、ここでは「どの会社が何を公開しているか」に絞ります。
GA4設定代行おすすめ6社の比較表
GA4の設定・導入支援を公式サイトで案内している5社と、当社(LnX)を並べます。掲載しているのは、2026年10月21日時点で各社の公式ページを実際に開いて確認できた内容だけです。ページに記載がなかった項目は「公開なし」と書き、推測では埋めていません。順位は付けていません。掲載順は、原則として料金の公開額が小さい順で、当社は先頭に置いています。競合の比較記事で繰り返し取り上げられている会社のうち、公式ページでサービス内容を確認できた会社を選びました。公式ページで内容を確認できなかった会社(Cominka、ユニークワン、UDX、cooboo など)は、推測で載せることを避けて除外しています。
比較の前に。「公開なし」は、今回開いたページに記載がなかったという意味です。料金を公開していない会社が劣るわけではありません。サイトの規模や計測したい内容で工数が変わるため、見積もり制にしている会社は多くあります。見るべきなのは、同じ条件を伝えたときに、作業ごとの内訳つきの見積もりが出るかどうかです。
| 会社(公式ページ) | 料金の出し方 | 公開されている費用 | 作業範囲(公開情報) | 契約条件 |
|---|---|---|---|---|
| LnX合同会社 (Web広告運用代行) | 広告運用代行の中で対応 | GA4単体の料金は公開なし。広告運用代行は、スタートプラン月額33,000円〜(Meta広告のみ・新規限定)、通常プラン月額10万円〜(出稿50万円以上は広告費の20%)。いずれも税込・広告費別 | 「計測環境の構築」として、GA4・各媒体のタグ・コンバージョン計測を設定し、数字が見える状態にする | 運用代行プランは最低契約期間6か月 |
| 株式会社リンクアット・ジャパン | 設置代行の定額 | 1サイト(20ページまで)33,000円(税込)。20ページを超える場合は1ページあたり550円(税込)を追加 | Googleアカウント登録、解析タグの取得・設置、Search Console登録、初期設定、コンバージョン設定、データ取得テスト。希望者には管理画面のレクチャー | 最低契約期間・納期は公開なし |
| StockSun株式会社(マキトルくん) | 月額の作業時間制 | 初期費用10万円。月額はLight 15万円(22時間)/Standard 20万円(30時間)/Premium 30万円(45時間)。税の表記は確認できず | GAアカウント作成・埋め込み、GTMアカウント作成・埋め込み、コンバージョン設定、Search Console登録、ヒートマップ初期設定、アクセスレポート作成。ほかにWeb運用・広告・SEOなどの作業も同じ時間枠で依頼可能 | 最低契約期間は3か月〜 |
| 株式会社メディアエクシード | 設定代行の定額+月額コンサル | GA4設定代行 110,000円〜(1サイト)、GA4コンサルティング 110,000円〜/月、Looker Studioレポート作成 88,000円〜/1レポート(いずれも税込)。ページ冒頭の説明文には「55,000円〜」の記載もあり、本文と一致しない | アカウント登録・初期設定、Search Console登録、探索レポートとイベントの設定、データ取得テスト。コンサルは質問への回答(1か月・回数制限なし)とサイト分析に基づく課題提示 | 契約期間は公開なし。クロスドメイン等の詳細設定は料金が変動する旨の記載 |
| アユダンテ株式会社 | プロジェクト型 | 基本プラン 180万円〜(1サイト想定・期間はおよそ3か月)。Googleアナリティクストレーニング 30万円〜、Looker Studio活用支援 20万円〜。税の表記は確認できず | 計測設計(KPI設計・実装計画)、GTMでのタグ実装、レポート設計・作成、分析・活用、導入後のテクニカルサポート、社内トレーニング | 契約形態は公開なし(ほとんどがカスタマイズ型との記載) |
| 株式会社ミツエーリンクス | 見積もり制 | 公開なし(規模・内容により変動し、ヒアリングと現状診断の後に見積もり) | GA4設計、GTM設計、アクセス解析、アトリビューション分析、ダッシュボード構築、データ統合、レポーティング。デジタルマーケティング伴走支援の一部として提供 | 公開なし(中長期の伴走を前提に提案する旨の記載) |
※ 各社の情報は2026年10月21日に公式ページを確認したものです。料金・作業範囲は改定される可能性があるため、発注前に必ず各社にご確認ください。順位付けは行っておらず、掲載順は当社を先頭に、以降は原則として公開額の小さい順です。税の扱いは各社で異なる、または明記が確認できないため、見積もり時に確認してください。
当社の位置づけも、他社と同じ粒度で書いておきます。当社のページ(広告運用代行)に載っているのは、広告運用の支援内容の一つとしての「計測環境の構築」です。GA4の設定だけを単体で請ける場合の料金や条件は、ページに掲載していません。広告を出していて、広告の成果が計測できていない、あるいは広告の管理画面とGA4の数字が合わないといった場面では、広告運用とあわせて整えられます。他社の提案書や見積もりを並べた状態でのご相談も歓迎です。
噛み合わない領域も正直に書きます。サイトにタグを入れるだけの単発の設置代行や、計測設計から社内のデータ活用までを数か月かけて作るプロジェクトは、それを専門のメニューとして公開している会社のほうが選びやすいです。当社が向いているのは、広告の成果をGA4と広告媒体の両方で見られる状態にして、そのまま運用まで任せたい場合です。
6社それぞれの特徴を個別に見る
表だけでは、各社がどの段階を得意としていて、どこから先は別の手当てが必要になるのかまでは分かりません。ここからは1社ずつ、公式サイトで確認できた特徴・向いているケース・注意点を整理します。繰り返しになりますが、順位ではありません。
LnX合同会社
公式サイト:https://lnx.co.jp/ / サービスページ:中小企業向けWeb広告運用代行|LnX
当社は広告運用代行の会社で、サービス内容の一つに「計測環境の構築」があります。ページには「GA4・各媒体のタグ・コンバージョン計測を設定し、数字が見える状態にします」と書いています。広告を出すには、配信の設定だけでなく、LP、クリエイティブ、計測環境が必要だという考え方で、これらを自社で対応しています。
運用代行の料金は、Meta広告のみ・新規限定のスタートプランが月額33,000円〜、複数媒体に対応する通常プランが月額10万円〜(出稿50万円以上は広告費の20%)で、いずれも最低契約期間は6か月です。広告費の最低出稿額は設けていません。GA4の設定だけを単体で頼む場合の金額と条件は、ページには載せていません。
向いているケース:広告を出していて、広告の管理画面とGA4で成果の数字が食い違う。計測と広告運用を同じ会社に任せて、責任の所在を一本化したい。
注意点:GA4単体の設置代行や、計測設計を数か月かけて作るプロジェクトとしてのメニューは、ページに載せていません。広告を出していない場合や、GA4だけを頼みたい場合は、相談時にその旨をお伝えください。
株式会社リンクアット・ジャパン
公式サイト:https://www.la-j.com/ / サービスページ:Googleアナリティクス4(GA4)設置代行サービス|リンクアット・ジャパン
今回の6社の中で、設置代行の金額と条件が最も短い文章で読み取れるのが特徴です。1サイト20ページまで33,000円(税込)で、20ページを超える場合は1ページあたり550円(税込)が加わります。作業は、Googleアカウント登録、解析タグの取得と設置、Search Console登録、GAの初期設定、コンバージョン設定、データ取得テストまでで、希望者には管理画面の見方や操作のレクチャーも行うと書かれています。
所在地は東京都港区新橋と公式ページに記載があります。一方で、納期や最低契約期間、設置後の問い合わせ対応については、今回開いたページには記載がありませんでした。
向いているケース:見たい指標が社内で決まっていて、アカウント作成からタグ設置、基本のコンバージョン登録までを手早く済ませたい。ページ数が少ない小規模サイト。
注意点:計測設計やレポート作成は、ページ上では作業範囲に含まれていません。ページ数が多いサイトは追加料金が積み上がるため、ページ数を伝えたうえで総額を確認してください。
StockSun株式会社
公式サイト:https://stock-sun.com/ / サービスページ:マキトルくん|StockSun
GA4の設定は、月額の「作業時間」の中で頼む形です。Light(月22時間)15万円、Standard(月30時間)20万円、Premium(月45時間)30万円で、初期費用は共通で10万円、最低契約期間は3か月〜と記載されています。設定にかかる作業の目安時間も書かれており、GAアカウント作成と埋め込みが1時間、GTMアカウント作成と埋め込みが1時間、コンバージョン設定が1時間、Search Console登録が1時間、ヒートマップ初期設定が2時間、アクセスレポート作成が2時間です。
同じ時間枠の中で、Webサイト運用、広告運用、SEO、LINE、SNS運用なども依頼できる点が特徴です。ただし、同社のコラム記事では別の金額(月10万円〜)の記載も見られました。ページごとに金額が異なる場合があるため、見積もりの際は最新の条件を確認してください。
向いているケース:GA4の設定をきっかけに、サイト運用や広告、SEOの作業も同じ窓口で頼みたい。毎月の作業時間を決めて相談したい。
注意点:設定だけの単発メニューではなく、最低3か月の月額契約が前提です。ページには「Googleアナリティクス」と書かれており、GA4という表記は今回開いたLPには見当たりませんでした。GA4で設定してもらえるかは、依頼前に確認してください。
株式会社メディアエクシード
公式サイト:https://mediaexceed.co.jp/ / サービスページ:Googleアナリティクス(GA4)の設定代行・コンサルティング|メディアエクシード
設定代行、コンサルティング、Looker Studioのレポート作成の3つを、金額つきで並べて公開しています。設定代行は1サイト110,000円〜(税込)、コンサルティングは月額110,000円〜、Looker Studioレポートは1レポート88,000円〜です。設定代行の作業は、アカウント登録と初期設定、Search Console登録、探索レポートとイベントの設定、データ取得テストで、FAQには内部トラフィックの除外、Googleシグナルの設定、データ保持期間の拡大といった項目も挙がっています。
コンサルティングは、GA4に関する質問への回答(1か月間・回数制限なし)と、サイト分析に基づく課題や改善点の提示です。所在地は東京都新宿区と記載があります。
向いているケース:設定を任せたうえで、「この数字はどう見るのか」を質問しながら使い始めたい。レポートはLooker Studioで見たい。
注意点:ページの冒頭の説明文には「55,000円〜」とありますが、本文の料金表は「110,000円〜」で、今回の確認では金額が一致していませんでした。見積もりの際に、どちらの条件の金額かを確認してください。クロスドメイン計測などの詳細設定は料金が変動する旨、ECの実装は別見積もりの旨が書かれています。
アユダンテ株式会社
公式サイト:https://ayudante.jp/ / サービスページ:Google アナリティクス導入支援/分析サポート|アユダンテ
今回の6社の中で、設定よりも設計に重心があるのがこの会社です。ヒアリングをもとに、目的に必要なデータを定義するKPI設計と、それを確実に計測するための実装計画を作ります。実装はGoogleタグマネージャが基本で、そのうえでカスタムレポートやLooker Studioなどの定型レポートを設計・作成します。「取る(設計・計測)」「見る(集計・分析)」「使う(サイト改善・広告活用)」の3段階を支援範囲としています。
基本プランは180万円〜(1サイト想定・およそ3か月)で、社内向けトレーニング(30万円〜)やLooker Studio活用支援(20万円〜)も別メニューとして金額が載っています。ほとんどがカスタマイズ型という記載があり、会社の所在地は今回開いたページからは確認できませんでした。
向いているケース:何を測ればよいかを社内で決めきれていない。複数部門でデータを使うため、最初に設計をきちんと作りたい。
注意点:基本プランだけで180万円〜と、設定のみのメニューと比べて桁が違います。小規模サイトで「入れるだけ」を求める場合は、範囲が大きすぎます。
株式会社ミツエーリンクス
公式サイト:https://www.mitsue.co.jp/ / サービスページ:デジタルマーケティング伴走支援|ミツエーリンクス
GA4を単独のメニューとしてではなく、デジタルマーケティング伴走支援の「データ活用」の一部として提供しています。データ活用の項目には、GA4設計、GTM設計、アクセス解析、アトリビューション分析、ダッシュボード構築、データ統合、レポーティングが並びます。支援は戦略立案から実行、効果測定、改善まで一貫して行い、一部の業務だけの依頼にも対応する旨が書かれています。
料金は「支援の規模・内容により変動」とされ、ヒアリングと現状診断の後に見積もりが出る流れです。具体的な計測項目や実装方法は、今回開いたページには記載がありませんでした。所在地もページからは確認できていません。
向いているケース:GA4だけでなく、サイト改善や集客の戦略まで含めて、中長期で伴走してほしい。社内教育も含めて相談したい。
注意点:料金・契約期間とも公開がないため、比較には見積もりの取得が前提です。GA4設定のみを依頼できるかは、問い合わせて確認する必要があります。
作業範囲を、公開情報で並べる
競合の比較記事の多くは、会社名と金額を並べるところまでで終わっています。しかし発注後に差が出るのは、設定の中に何が入っていて、何が別料金かです。次の表は、今回確認した公式ページの記載を作業ごとに整理したものです。
| 会社 | アカウント・タグ設置 | コンバージョン設定 | GTM設定 | 計測設計(KPI・イベント) | レポート作成 | 導入後の問い合わせ対応 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| LnX | 計測環境の構築に含む | 含む | 公開なし | 公開なし | 月次レポートは通常プランに含む | 運用契約の中で対応 |
| リンクアット・ジャパン | 含む | 含む | 公開なし | 公開なし | 公開なし | 公開なし(レクチャーは希望者に実施) |
| StockSun | 含む(GA・GTMの埋め込み) | 含む | 含む(アカウント作成・埋め込み) | 公開なし | アクセスレポート作成を記載(目安2時間) | 月額の作業時間内で相談 |
| メディアエクシード | 含む | イベント設定を記載 | 公開なし | 公開なし | Looker Studio 88,000円〜(別料金) | コンサルで対応(月110,000円〜) |
| アユダンテ | 含む(GTMでの実装) | 公開なし(実装に含むと読める) | 含む | 含む(KPI設計・実装計画) | 含む | テクニカルサポートを記載 |
| ミツエーリンクス | 公開なし | 公開なし | GTM設計を記載 | GA4設計を記載 | レポーティングを記載 | 伴走支援の中で対応 |
※ 2026年10月21日時点で、各社の公式ページの記載をもとに整理しました。「公開なし」は、今回開いたページに記載が確認できなかった項目です。実際には対応している可能性があります。
この表から分かるのは、「公開なし」の列が多いほど、見積もり段階で自分から聞く必要があるということです。特に「計測設計」の列は、4社が公開なしでした。設定を頼むだけでは、イベントの名前や粒度を誰が決めるのかが曖昧なまま進むことがあります。設計書をつくるのが誰の仕事なのかは、依頼前に書面で決めておくのが安全です。計測設計の中身についてはGA4のイベント設計|計測設計書の作り方で手順を解説しています。
金額を「1サイト・3か月」で並べ直す
料金の出し方がバラバラで比べにくいため、同じ条件に直します。ここでは1サイト・約100ページ・最初の3か月を想定し、公開されている金額だけで計算しました。計算に使えない会社は「算出不可」と書いています。
| 会社 | 初期設定のみ | 初期設定+3か月の継続相談を付けた場合 | 計算の根拠 |
|---|---|---|---|
| LnX | 算出不可(単体料金は公開なし) | 算出不可(運用代行の最低契約期間は6か月) | 運用代行のプランに含む |
| リンクアット・ジャパン | 77,000円(税込) | 算出不可(継続相談の料金は公開なし) | 33,000円+超過80ページ×550円 |
| StockSun | 算出不可(単発メニューなし) | 550,000円(Lightプラン・税の表記なし) | 初期費用100,000円+月150,000円×3か月(最低契約期間) |
| メディアエクシード | 110,000円〜(税込) | 440,000円〜(税込) | 設定代行110,000円+コンサル月110,000円×3か月 |
| アユダンテ | 算出不可(単発メニューなし) | 1,800,000円〜(税の表記なし) | 基本プラン(約3か月) |
| ミツエーリンクス | 算出不可 | 算出不可 | 公開なし |
※ 2026年10月21日に公式ページで確認した金額をもとにした単純計算です。実際の見積もりは、サイトの構成や計測したい内容で変わります。税込・税抜が混在しているため、そのまま優劣は比べられません。
ここで大事なのは、安い順に並べても、同じものを買っているわけではないことです。リンクアット・ジャパンの77,000円は「設置と基本のコンバージョン登録」、メディアエクシードの440,000円〜は「設定+3か月の質問対応」、アユダンテの180万円〜は「計測設計とレポート設計まで含む約3か月のプロジェクト」です。自社に足りないのが「手」なのか「設計」なのかで、選ぶ段階が変わります。
見積もりで確認する7項目
金額と作業範囲を並べたあとは、見積もり依頼の段階で同じ質問を各社に投げます。次の7項目を同じ文面で聞くと、回答の差がそのまま比較材料になります。
- 対象のサイト数とドメイン:サブドメインや別ドメインの予約システム・カートが含まれるか。メディアエクシードのようにサブドメインの設定を別料金としている会社もあります。
- 成果として登録するもの:問い合わせ完了、電話タップ、資料請求など、何を何個まで登録する見積もりか。
- タグの入れ方:GTMで入れるのか、サイトに直接記述するのか。直接記述は、あとから変更する人がコードを触る必要があります。
- 計測設計書の有無:イベント名・パラメータ・登録するコンバージョンの一覧を、書面で受け取れるか。
- 検収の方法と期間:納品後に、実際のデータで確認できる期間があるか。
- アカウントの権限:GA4とGTMの管理者権限が自社に付くか。
- 納品後の対応:不具合が見つかったときの無償対応の範囲と期間、サイト改修時の再設定が別料金かどうか。
このうち、比較の決め手になりやすいのは4番と5番です。金額が同じでも、設計書と検収期間があるかどうかで、納品後に自分で直せるかが変わります。外注の責任範囲の分け方はGA4・GTM構築代行の費用相場と依頼先の選び方|見積の内訳・引き渡し条件・広告運用との責任分担に詳しく書いています。
納品されたら、自分で確認する検収5点
設定が終わったという報告を受けたあと、そのまま受け取ってしまうと、数週間後に「問い合わせが数字に出ていない」と気づくことがあります。納品後は、次の5点を実際のデータで確認します。
自分で問い合わせを送って、1件だけ計上されるか
問い合わせフォームを実際に送信し、GA4のレポートに成果が1件だけ記録されるかを見ます。2件記録される場合は、GTMとサイトの直接記述でタグが二重に入っている可能性があります。反応しない場合はGA4でコンバージョン計測できない原因と確認ポイント|GTM設定トラブル対処法の確認順で原因を絞れます。
データ保持期間が設定されているか
GA4の標準プロパティでは、イベントデータの保持期間を「2か月」か「14か月」から選びます。長い期間のデータを見返したい場合は、14か月に変更しているかを確認してください(出典:データの保持 - アナリティクス ヘルプ|Google)。変更の判断基準はGA4のデータ保持期間は初期設定のままでいい?14か月への変更とBigQuery連携の判断基準で整理しています。
社内からのアクセスが除外されているか
自社や制作会社のアクセスが混ざると、問い合わせ数や訪問数が実態より多く見えます。内部トラフィックの除外が設定されているかを、作業範囲に含まれているかとあわせて確認します。
外部の予約システム・カートをまたいでも計測が切れていないか
予約や決済が別ドメインで行われる場合、設定が足りないと流入元が「参照元:自社サイト」に置き換わります。該当する場合は、クロスドメイン計測の設定手順|予約システム・カート・外部フォームをまたいだ成果を取りこぼさないの項目を依頼範囲に入れておきます。
管理者権限が自社に付いているか
GA4のユーザー追加・変更にはアカウントまたはプロパティレベルの管理者の役割が必要で、ユーザーの削除にはアカウントレベルの管理者の役割が必要です(出典:アナリティクスのユーザーおよびユーザー グループの追加、編集、削除 - アナリティクス ヘルプ|Google)。自社が管理者でなければ、委託先との契約を終えたあとに、アカウントの操作を自社でできなくなるおそれがあります。
確認して問題がなければ、検収完了とします。設定は納品して終わりではなく、サイトを改修するたびに計測が崩れるリスクがあるため、納品後の点検の仕組みも考えておきます。月1回の点検の作り方はGA4の計測が止まっていても気づけない?月1回の計測監査と異常検知の仕組みの作り方にまとめています。
自社に足りないものから、頼む段階を決める
比較表を見ても迷う場合は、「何に困っているか」から逆算します。
| いまの状態 | 頼む段階 | 今回の6社で公開情報が近いのは |
|---|---|---|
| 見たい指標は決まっている。タグ設置と登録だけが手間 | ①設置・初期設定 | リンクアット・ジャパン、メディアエクシード(設定代行) |
| 設定は終えたが、数字の見方が分からない | ②+質問対応 | メディアエクシード(コンサル)、StockSun(月額の作業時間) |
| 何を成果として測るか、社内で決まっていない | ③計測設計から | アユダンテ、ミツエーリンクス |
| 広告を出していて、広告の管理画面とGA4の数字が合わない | 広告運用と計測をまとめて見直す | LnX(広告運用代行の中で対応)。数字が合わない原因は広告管理画面とCRMのCV数が合わない原因と対処法も参考になります |
なお、計測の設定を広告運用とは別の会社に出す場合は、どちらの会社がどの数字に責任を持つのかを最初に決めておきます。広告の成果が悪いとき、計測の会社は「広告のせい」、広告の会社は「計測のせい」と言い合う状態になると、改善が止まります。
契約・権限まわりで気をつけること
GA4の設定は、お客様のGoogleアカウントの中に作られるものです。つまり、設定が終わったあとも、アカウントの持ち主は自社であるべきです。外注先のアカウントの中にプロパティを作られてしまうと、契約を終えたときに過去のデータごと手放すことになりかねません。見積もり段階で「プロパティは自社のGoogleアカウント配下に作成し、管理者権限を自社に付与する」ことを条件に入れておきます。
あわせて、納品物として次の3点を受け取る約束をしておくと、委託先を変えるときにも困りません。
- 計測設計書(イベント名・パラメータ・登録したコンバージョンの一覧)
- GTMコンテナの内容(エクスポートしたファイル、または管理者権限)
- 各種ID(GA4の測定ID、GTMのコンテナID、連携している広告アカウントの一覧)
個人情報やCookieの取り扱い、委託契約の条項については、個別の事情で判断が変わります。契約書の内容は、弁護士等の専門家に確認することをおすすめします。
LnXの見解
GA4設定代行を選ぶとき、最も確認してほしいのは「設定を頼んでいるのか、数字が使える状態を頼んでいるのか」です。設置代行の33,000円も、計測設計込みの180万円〜も、公開情報を見る限り、どちらも筋の通った価格です。違うのは買っているものです。
当社は広告運用の会社なので、GA4を「広告の成果を判断するための数字」として整える立場にあります。広告の管理画面で見えるコンバージョンと、GA4で見えるコンバージョンが食い違っていると、どちらを信じて予算を動かすかが決められません。そのため、広告を始める前に計測環境を整え、運用中も数字が見える状態を保つところまでを、運用の一部として行っています。
一方で、GA4だけを単体で頼みたい、あるいはデータ活用の全社プロジェクトを動かしたいという場合は、それを専門にしている会社のほうが噛み合います。今回の記事では、そうした選択肢も公開情報の範囲で並べました。迷う場合は、他社の提案書や見積もりを並べた状態でご相談ください。何が含まれて何が含まれないかを、一緒に整理します。
よくある質問
Q GA4の設定代行は、いくらぐらいが相場ですか?
今回公式ページで確認できた範囲では、設置と初期設定が33,000円(税込)から110,000円〜(税込)、月額の作業時間制が初期費用10万円に月15万円〜、計測設計まで含むプロジェクトが180万円〜でした。同じ「GA4導入支援」でも、設定だけか、設計や継続相談まで含むかで金額が大きく変わります。金額だけでなく、作業範囲をそろえて比べてください。
Q GA4の設定は、自分でやるのと外注するのとでどちらがよいですか?
見たい指標が決まっていて、コンバージョンの種類も少ない小規模サイトなら、社内で設定できることもあります。外注が向くのは、複数のドメインをまたぐ、広告と連携する、コンバージョンが複数ある、社内に設定を確認できる人がいないといった場合です。外注する場合も、アカウントの管理者権限は自社に持つことをおすすめします。
Q 設定代行を頼むとき、事前に準備するものはありますか?
対象サイトのURL、サイトで測りたい成果(問い合わせ完了、電話、資料請求など)、すでに入っているタグの有無、使っている広告媒体、GoogleアカウントのログインできるメールアドレスやGTMの権限を準備します。サブドメインや外部の予約システムがある場合は、その一覧も伝えます。
Q 納品後に計測が止まっていないか、どう確認すればよいですか?
月に1回、問い合わせフォームを実際に送って成果が1件記録されるか、主要なページの訪問数が急に減っていないかを確認します。サイトを改修したあとは、その直後にも同じ確認をしてください。点検の仕組みは、関連記事の計測監査の項目に詳しく書いています。
Q GA4の設定代行は、広告運用代行と同じ会社に頼んだほうがよいですか?
必ずしもそうではありません。広告を出している場合は、同じ会社にまとめると、広告の管理画面とGA4で成果の数字が食い違ったときの原因の切り分けが早くなります。一方、広告を出していない、あるいはデータ活用を全社で進めたい場合は、解析を専門とする会社のほうが噛み合うこともあります。分ける場合は、どの数字に誰が責任を持つかを決めておきます。
Q 設定を依頼する契約書で、確認しておくことはありますか?
プロパティを自社のアカウント配下に作成すること、管理者権限が自社に付くこと、計測設計書やGTMコンテナの内容を納品物として受け取れること、不具合が見つかったときの無償対応の期間を確認してください。契約や個人情報の取り扱いに関する個別の判断は、弁護士等の専門家に確認することをおすすめします。