この記事でわかること
- 表示回数・クリック・平均掲載順位をGoogleがどう数えているか
- クリック0のクエリを順位帯で切り分ける方法
- 順位が高いのにクリックされないときの、検索結果の見方
- titleや説明文を見直す観点と、直す順番
- やってはいけない対応
結論:表示回数が多いのにクリックが0でも、平均掲載順位が低いなら異常ではありません。表示回数は、検索結果にリンクが載るだけで増える数字だからです。まずSearch Consoleで、クリック0のクエリごとの平均掲載順位を確認してください。順位が10位前後より下なら内容と内部リンクを育てる段階、上位なのに0なら検索結果の見え方とtitleを疑います。直す順番は、順位が10位前後に近いクエリからです。
表示回数とクリックは「何を数えているか」が違う
「Search Consoleを開いたら表示回数は増えているのに、クリックがほとんど付かない」。新しいサイトやコラムを増やしている会社で、とてもよく出る悩みです。最初に押さえたいのは、この2つが別の出来事を数えているということです。
| 指標 | Googleの定義 | 読み方のポイント |
|---|---|---|
| 表示回数 | サイトへのリンクがGoogleで閲覧された頻度。通常は、現在の検索結果ページにリンクが掲載されていれば、画面までスクロールしたかどうかを問わず数える(「もっと見る」などのクリックが必要な場合を除く) | 順位が低くても、検索結果に載っただけで増える。人が見た証拠ではない |
| クリック数 | Googleからサイトへのリンクがクリックされた回数 | 実際に訪問につながった数 |
| クリック率(CTR) | クリック数÷表示回数 | 順位が低いほど、分母だけが増えて低く出やすい |
| 平均掲載順位 | クエリごとに、そのURLに付いた最上位の順位を取り、表示されたクエリ全体で平均した値 | ページ単位で見ると、多数のクエリの順位が混ざった平均になる |
出典:検索パフォーマンス レポート(ウェブ検索)|Search Console ヘルプ
つまり「表示回数が多い=たくさん見られている」とは限りません。まずはどのクエリで、平均何位で表示されているのかを見ないと、クリック0が異常なのか、普通なのかを判断できません。
ポイント:表示回数が増えるのは「検索結果に載り始めた」サインです。クリックが付くかどうかは、その次の「順位」と「検索結果での見え方」で決まります。
確認①:クエリ別の平均掲載順位を見る
Search Consoleの「検索パフォーマンス」で、期間を直近28日にし、「クエリ」タブを開きます。表示回数の多い順に並べ、クリック0のクエリの平均掲載順位だけを見ていきます。ページ全体の数字ではなく、必ずクエリ単位で見ます。
5分でできる確認手順
- 検索パフォーマンスで期間を「過去28日間」にして、「クエリ」タブを開く
- 「表示回数」の列で降順に並べる
- クリック0のクエリについて、平均掲載順位が10位より下か、上かに分けてメモする
- 気になるクエリをクリックして絞り込み、「ページ」タブで、どのURLが表示されているかを見る
- そのクエリを自分でGoogle検索し、自社が何番目に出ているか、周りに何が出ているかを目で見る
当社(LnX)のサイトで、直近28日のクエリ別データを見たときも、同じ傾向でした。クリックが付いていた上位4つのクエリの平均掲載順位は6.7位〜23.6位。一方で、表示が40〜50回あっても平均掲載順位が30位台〜50位台のクエリは、クリックが0でした(平均22.8位でもクリック0のクエリはあり、順位だけで決まるわけではありません)。数字は当社サイトのSearch Console(2026年11月4日時点)に基づく実測で、他社サイトの傾向を保証するものではありません。
| 平均掲載順位の帯 | クリック0のとき、まず疑うこと |
|---|---|
| 1〜3位前後 | 検索結果での見え方(次の章)、検索意図とのずれ |
| 4〜10位前後 | titleと説明文の訴求、競合の見出しとの差 |
| 11〜30位前後 | 順位そのもの。内容の網羅度、内部リンクの不足 |
| 30位より下 | 評価がまだ十分でない段階。クリック0は想定内で、直すより育てる対象 |
この表は、公式の基準ではなく、当社が実務でレポートを見るときの切り分けの目安です。
確認②:順位が高いのにクリック0なら、検索結果の見え方を疑う
平均掲載順位が上位なのにクリックがほとんど付かない場合、原因は自社ページではなく、検索結果ページの側にあることがあります。画像のまとまり、ナレッジパネル、強調スニペットなどがクエリの上部を占め、そこでユーザーの目的が済んでしまう、あるいはクリックが画像検索側に流れて自サイトのクリックとして計測されない、といったケースです。
こうしたクエリは、表示回数と順位は高く記録されるのに、クリックだけが付かない「見かけ上おいしそうなデータ」になります。画像が原因となる例は、Web担当者Forumでも解説されています。(出典:検索パフォーマンスの「幽霊クエリ」の解説|Web担当者Forum)
- 気になるクエリを、実際にGoogleで検索する(ログアウト状態か、シークレットウィンドウが望ましい)
- 自社より上や横に、画像・動画・地図・質問集などのブロックが並んでいないか確認する
- ブロックが多いクエリは、クリックを取れる前提で目標を立てない。別のクエリで取る方針に切り替える
生成AIによる回答が検索結果に表示される場合も、同じ考え方で「検索結果の中だけで完結する」可能性があります。自社の業界のクエリで実際にどう表示されるかは、必ず目視で確かめてください。
確認③:titleと説明文が、検索した人の悩みに合っているか
順位が4〜10位で、検索結果の見え方にも問題がないのにクリックが付かないなら、次はtitleと説明文です。検索した人は、一覧の中で「自分の悩みに答えてくれそうか」を数秒で判断します。
検索した語がtitleの前半にあるか
クエリの中心の語が、titleの後ろに埋もれていないかを見ます。長いtitleは途中で省略されることもあります。
「答えが書いてある」と伝わるか
「〜とは?」だけでは中身が分かりません。「原因」「確認手順」「直し方」のように、得られるものを示します。
検索意図とページの種類が合っているか
手順を知りたい人に、サービス紹介ページを出していないか。クエリの意図とページの種類のずれは、順位が上がってもクリックを損ないます。
同じ表示のページが並んでいないか
周りのtitleがどれも同じ型なら、自社は「具体的な状況」や「確認手順」まで書くことで見分けがつきやすくなります。
順位帯ごとの直し方と優先順位
すべてのクリック0を直す必要はありません。限られた工数で、成果に近いところから手を付けます。当社が実務で使っている優先順位は次のとおりです。
- 平均掲載順位が4〜15位前後で、表示回数が多いクエリ:titleと冒頭の結論を、そのクエリに合わせて直す。最も早く効果が見えやすい領域です。
- 11〜30位前後のクエリ:検索結果の上位ページに書かれていて、自社に足りない論点を見出し単位で足す。関連する自社記事から内部リンクを張る。
- 30位より下のクエリ:今は手を付けず、記事の本数やテーマの網羅を増やして全体の評価を育てる。
- 上位なのにクリック0のクエリ:検索結果の見え方を確認し、勝てないと分かったら、別の言い回しのクエリで受ける記事を新しく用意する。
記事の直し方そのものは、記事リライトの優先順位|3指標での選び方と手順で、3つの指標から順番を決める方法をまとめています。
なお、変更を反映してから結果が見えるまでには時間がかかります。直したあとは、同じ期間の長さ(28日など)で前後を比べ、クリックと平均掲載順位の両方を見てください。表示回数だけを見て良し悪しを判断しないことが大切です。
やってはいけない対応
注意:表示回数だけを追う、クリック数を人為的に増やす、といった対応は、数字を見かけ上よくするだけで、集客にはつながりません。
- 表示回数を目標にする:表示は、順位が低くても増えます。目標は「クリック」と「そこから先の問い合わせ」に置きます。
- 自分や社内でクリックして数字を作る:実態を隠すだけで、どこを直すべきかが見えなくなります。
- クリック0のクエリ全部のtitleを一度に書き換える:何が効いたのか分からなくなります。優先順位の高いものから、数本ずつ変えて前後を比べます。
- 順位が30位より下のクエリで細かいtitle調整を繰り返す:順位がクリックの前提です。先に内容と内部リンクを育てます。
LnXの見解
表示回数が先に増え、クリックが後からついてくる。これは、新しいサイトが検索に育っていくときの自然な順序です。私たちが自社メディアを運用してきた経験でも、最初の数か月は「表示だけ増えてクリックは0」というクエリが大半を占めます。ここで慌ててtitleをいじるより、平均掲載順位が10位前後に近づいたクエリから先に手を入れるほうが、結果として早く成果が出ます。
一方で、順位が上位なのにクリックが付かないクエリは、直し方が違います。自社ページを直しても改善しないことがあるため、実際に検索結果を見て、「このクエリで取るべきか」自体を判断します。数字だけを眺めず、検索画面を見る習慣が、無駄な手直しを減らします。
LnXは、診断から記事制作、リライトまでをSEO・AIO対策として一貫して支援しています。Search Consoleの数字を見ても何から直すべきか分からない場合は、無料のAIO診断で現状を整理することもできます。
※Search Consoleの画面や指標の定義は更新されることがあります。実際の確認の際は、最新のGoogle公式ヘルプも参照してください。
よくある質問
Q表示回数が多いのにクリックが0なのは、故障ですか?
故障とは限りません。表示回数は、リンクが検索結果ページに掲載されれば数えられ、平均掲載順位が低くても増えます。まずはクエリごとの平均掲載順位を確認してください。順位が30位より下のクエリであれば、クリックが0でも想定内です。
Qクリック率は何%あれば良いのですか?
Googleの公式ヘルプにはクリック率の目標値は示されていません。クリック率は順位や検索結果の見え方で大きく変わるため、他社の数字と比べるよりも、同じクエリの前後の変化を自社で比べるほうが判断しやすくなります。
Q平均掲載順位はページ全体で見て良いですか?
公式の定義では、クエリごとにそのURLの最上位の順位を取り、表示されたクエリ全体で平均した値です。多くのクエリが混ざるため、ページ全体の平均は実態を隠しやすく、クエリ単位で見るのが基本です。
Q順位は高いのにクリックだけが付かないのはなぜですか?
画像のまとまりや強調スニペットなど、検索結果の側でユーザーの目的が済んでしまう場合や、クリックが画像検索側に流れて自サイトのクリックとして計測されない場合があります。実際に検索して、結果ページの見え方を確認してください。
Qtitleを変えたら、どのくらいで結果が分かりますか?
期間は一律には言えません。変更前と後を同じ長さの期間(例:28日)で比べ、クリック数と平均掲載順位の両方を見てください。複数のtitleを同時に変えると原因が分からなくなるため、数本ずつ変更するのが安全です。