この記事でわかること

  • 広告バナー1枚あたりの外注費用の相場(静止画・GIF・動画・サイズ別)
  • 制作会社経由とフリーランス直接の単価差
  • 見積書の内訳(デザイン費・ディレクション費・素材費・修正費・コピー費)
  • 月の差し替え枚数から月額・半年の総額を出す計算例
  • 広告費に対して制作費がどの程度の割合になるか
  • 費用を抑える4つの方法と、発注前に確認する6項目

結論:1枚の単価より、「月に何枚作るか」で総額が決まる

広告バナーの外注費用を調べると、「1枚3,000円〜2万円」といった単価の話が中心になります。確かに単価の相場を知ることは大切ですが、運用型広告では、バナーを1枚作って終わりではなく、反応を見て差し替え続けます。そのため実際の負担は、単価よりも「月に何枚必要か」で決まります。

この記事では、まず公開されている1枚あたりの相場を整理します。そのうえで、運用型広告の差し替えを前提に月額へ置き換える計算例、見積もりで確認する項目、費用を抑える方法までを順にまとめます。相場の数値は外部の調査記事のもので、計算例は当社が仮の条件を置いて試算したものです。

先に押さえておきたい点。1枚あたりの相場は依頼先・サイズ・形式で数倍の幅があります。「相場より安いか」ではなく、「自社の広告運用で、半年に何枚必要で、総額がいくらになるか」を先に出すと、見積もりの比較がしやすくなります。

広告バナー1枚あたりの外注費用の相場

バナー制作の外注費用は、形式とサイズによって変わります。調査記事で公開されている数値を整理すると、次のとおりです。

形式・サイズ1枚あたりの相場補足
静止画バナー3,000円〜1万円小さいサイズでは1,000円台からのケースもあるとされる
アニメーションバナー(GIF)7,000円〜2万円別の調査では、静止画の倍くらいとも
動画バナー数万円〜数十万円幅が非常に大きい
小サイズ(アイコン系など)3,000円〜6,000円別の調査ではサイズ別に小4,000〜5,000円、中5,000〜9,000円、大6,000〜1万円以上
中サイズ(レクタングルなど)5,000円〜1万円
大サイズ(ワイドスカイスクレイパーなど)8,000円〜1万5,000円

(出典:バナー制作を外注する費用相場|@SOHO、バナー制作の費用相場|PRONIアイミツ)

2つの調査で完全に一致する数字ではありませんが、静止画なら1枚あたり数千円から1万円前後、動きがつくと倍、動画は桁が変わるという傾向は共通しています。なお、相場を紹介している記事の多くは、広告に限らずWebサイト用のバナーも含めた数値です。運用型広告のバナーは、複数サイズへの展開や素材の差し替えが前提になるため、実際の見積もりは「1枚×サイズ数」になることが多い点に注意してください。

依頼先によって、同じバナーでも単価が変わる

同じバナーでも、誰に頼むかで金額が変わります。調査記事によると、1枚あたりの目安は次のとおりです。

依頼先1枚あたりの目安向いている場面注意点
制作会社・広告代理店経由1万円〜3万円方針の相談や進行管理まで任せたい中間マージンが30〜50%になる場合もあるとされる
クラウドソーシング・フリーランスへ直接依頼3,000円〜1万円要件が決まっていて、枚数を安く増やしたい広告成果を見ての改善提案までは期待しにくい
広告の運用代行に含める契約による(別建ての会社が多い)訴求の仮説から配信後の差し替えまで一体で回したい運用手数料に含まれるか、別見積りかを確認する
社内で制作(内製)人件費と制作ツール費差し替え頻度が高く、社内にデザイナーがいる担当者が不在になると止まる

(出典:バナー制作を外注する費用相場|@SOHO)

この表のうち最初の2行の金額は外部の調査記事の数値、後ろの2行は当社の整理です。運用代行の手数料とバナー制作費が別建てかどうかは会社によって違うため、見積書の中で「運用手数料」と「制作費」が分かれているかを確認してください。手数料の考え方は広告代理店の手数料相場|運用代行の料金体系と内訳で整理しています。

見積書の内訳:デザイン費以外にかかる4つの費用

バナー制作の見積書は、1枚いくらと書かれていても、内訳では次のような費用に分かれます。

費目公開されている目安確認したいこと
デザイン費4,000〜1万円ほど(サイズで変動)何サイズ展開が含まれるか
ディレクション費制作費の10〜20%(別の調査ではデザイン費の10〜30%)進行管理だけか、訴求の提案まで含むか
素材・撮影費素材は1点300円程度、撮影は1点2,000〜3,000円(2〜3カット)素材のライセンスが広告利用可か
修正費別途請求の場合でデザイン費の10%ほど修正回数と、1回の範囲
コピーライティング費1万円以上になることも(別の調査では5,000円〜1万円程度)キャッチコピーを自社で用意できるか

(出典:バナー制作の費用相場|PRONIアイミツ、バナー制作を外注する費用相場|@SOHO)

ここで大切なのは、広告ではコピーと画像のどちらが成果を分けたのかを見たい場面が多いことです。コピーや素材を制作会社に丸ごと任せると、訴求の仮説を自社で持てず、次の差し替えが「別の見た目」を作るだけになりがちです。訴求の設計については広告クリエイティブの訴求設計|自分ごと化の3要素にまとめています。

運用型広告では「差し替え枚数」で月額が決まる

ここからは、先ほどの単価を月額に置き換える計算をします。次の表は、月に必要な新規バナーの枚数と、1枚あたりの単価を組み合わせたもので、いずれも仮の条件による計算例です。

月の新規バナー枚数1枚5,000円(フリーランス直接のイメージ)1枚1万円(一般的な水準のイメージ)1枚2万円(制作会社経由のイメージ)
月4枚月2万円(半年12万円)月4万円(半年24万円)月8万円(半年48万円)
月8枚月4万円(半年24万円)月8万円(半年48万円)月16万円(半年96万円)
月12枚月6万円(半年36万円)月12万円(半年72万円)月24万円(半年144万円)

※ 計算例です。単価は前章の公開相場の範囲内に置いた仮の数字で、サイズ展開や修正費は含めていません。月に何枚必要かは、広告費・媒体・商材で変わります。

運用型広告では、同じバナーを出し続けると反応が落ちていくため、新しい訴求を追加で試し続けるのが基本です。必要な枚数の考え方はMeta広告のクリエイティブ|必要本数と検証設計で解説しています。

広告費に対して、制作費はどの程度の割合か

見落としやすいのが、広告費に対する制作費の割合です。たとえば月の広告費が30万円で、月8枚を1枚1万円で外注すると、制作費は月8万円です。ここに当社のように「運用手数料は広告出稿額の20%、出稿が50万円未満の場合は10万円(税込)」という条件が加わると、次のようになります。

月の広告費運用手数料制作費(月8枚×1万円)合計広告として配信される割合
30万円10万円8万円48万円約63%
100万円20万円8万円128万円約78%

※ 手数料は当社の広告運用代行ページに記載の条件(広告出稿額の20%、出稿金額が50万円に満たない場合は10万円/税込)で計算した例です。制作費は計算例の仮定で、当社の制作費の金額を示すものではありません。

広告費が小さいうちは、バナーの枚数を増やすほど「広告以外の費用」の割合が大きくなります。少額予算のときは枚数を絞って訴求を3〜4種に集中させる、予算が大きくなってから枚数を増やす、といった順番で考えるほうが安全です。少額で頼める先の考え方は広告予算が小さい会社は運用をどこに頼めるのかで整理しています。

費用を抑える4つの方法

公開されている調査記事に載っている節約の方法から、広告運用に特に使えるものを4つ挙げます。

  1. まとめて発注する:同じテイストのバナーを5〜10枚まとめて発注すると、1枚あたりの単価が2〜5割下がることがあるとされています(出典:バナー制作を外注する費用相場|@SOHO)。広告では系統の近いバリエーションを複数作るため、相性のよい方法です。
  2. 素材とコピーを自社で用意する:商品写真、ロゴ、数字、キャッチコピーの原案を渡すと、デザイン費と素材費が減ります。何を訴えるかの判断を自社に残すこともできます。
  3. 納期に余裕を持つ:特急対応は通常の1.5〜2倍になるケースがあるとされ、おおむね1週間程度の納期が推奨されています(出典:バナー制作を外注する費用相場|@SOHO)。広告の差し替え時期は事前に分かるため、計画発注が現実的です。
  4. 勝ったバナーの型を横展開する:反応のよかった構成を残し、数字・コピー・背景だけを変える運用にすると、毎回ゼロから作るより枚数あたりの工数が下がります。

1つ目は外部の調査記事の記載、2〜4つ目は当社の運用上の考え方です。安さだけで依頼先を選ぶと、広告のターゲットや媒体の仕様に合わないバナーが納品されることもあるため、ポートフォリオに広告バナーの実績があるかは確認してください。

発注前に見積書で確認する6項目

金額の相場が分かっても、条件が揃っていないと見積もりは比べられません。次の6項目は、依頼先に書面で確認してください。

  1. サイズ展開:1枚の金額が、何サイズ分なのか。
  2. 修正回数:無料の回数と、超えた場合の費用。
  3. 元データの納品:後から自社で文言を変えられるデータ(編集可能なファイル)が受け取れるか。
  4. 素材のライセンス:使用した写真やフォントが広告利用に問題ないか。
  5. 権利の帰属:納品後のバナーを、他の媒体や別の代理店でも使い続けられるか。
  6. 納期と特急料金:通常納期と、急ぎの場合の追加費用。

特に3〜5番目は、代理店や制作会社を変えるときに効いてきます。契約や権利の取り扱いは個別の事情で変わるため、判断が必要な場合は弁護士等の専門家に確認してください。広告アカウント側の引き継ぎについては広告アカウントの所有権|引き継ぎ手順と失う資産も参考になります。

バナー外注で失敗しやすい3つの頼み方

  • 1枚ずつ、その都度発注する:毎回見積もり・やり取り・納期待ちが発生し、差し替えのスピードが落ちます。月の枚数を決めた定額や、まとめ発注に切り替えたほうが、単価も工数も下がりやすくなります。
  • 最初に大量のバナーを作る:どの訴求が反応するか分からない段階で枚数を作ると、使われない案が増えます。最初は訴求の仮説を3〜4種に絞り、結果を見てから増やします。
  • 配信結果を制作側に共有しない:どのバナーが反応したかを共有しないと、次の提案が「別のデザイン」にしかなりません。クリック率やコンバージョンの傾向を、月に1回でも制作側に戻してください。

どれも金額そのものではなく、発注の仕方で総額が膨らむ例です。バナーを作る前に、どの数字が改善すれば成功と言えるのかを決めておくと、枚数の判断がしやすくなります。KPIの決め方は広告のKPIの決め方|事業の制約条件から逆算するを参照してください。

LnXの見解

広告バナーの費用で最も見落とされやすいのは、制作費が広告運用の手数料とは別に積み上がることだと考えています。当社の広告運用代行ページでも、運用手数料は広告出稿額の20%(50万円に満たない場合は10万円/税込)で、バナー・動画などのクリエイティブ制作費は運用手数料に含まれず別途お見積りと記載しています。

そのうえで、依頼を受ける際には、バナーの金額だけを見ずに、広告費・運用手数料・制作費・LPの改善費を合計した総額で一緒に確認するようにしています。バナーがいくら安くても、遷移先のLPが合っていなければ、成果は広告費の使い方に出てしまうためです。LPと広告を別々に考えない考え方は広告運用とLP改善はセットで考えるべき理由に書きました。

ご相談の際は、いま使っているバナーの枚数と、直近の配信結果が分かる範囲でお知らせください。そこから、月に何枚を作るのが妥当かを、広告費の規模に合わせて一緒に考えます。

Web広告運用代行

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よくある質問

Q 広告バナー制作の外注費用は、1枚いくらが目安ですか?

調査記事では、静止画のバナーは1枚3,000円〜1万円が中心とされています。制作会社や広告代理店を経由すると1万円〜3万円、クラウドソーシングやフリーランスへの直接依頼では3,000円〜1万円が目安です。GIFや動画になると金額が上がるため、形式を先に決めて見積もりを取ってください。

Q 運用型広告では、バナーは月に何枚くらい必要ですか?

広告費・媒体・商材によって異なるため一律には言えません。計算例として、月4〜12枚を想定すると、1枚1万円で月4万〜12万円になります。少額予算のうちは訴求を3〜4種に絞り、反応を見ながら枚数を増やす進め方が現実的です。

Q バナー制作費は、広告の運用手数料に含まれていますか?

会社によって異なります。当社の広告運用代行では、バナーや動画などのクリエイティブ制作費は運用手数料に含まれず、別途のお見積りとしています。契約前に、見積書の中で運用手数料と制作費が分かれているかを確認してください。

Q バナーを安く抑える方法はありますか?

同じテイストのバナーをまとめて発注する、素材やコピーを自社で用意する、納期に余裕を持つ、反応のよかったバナーの型を横展開する、の4つが効果的です。調査記事では、5〜10枚のまとめ発注で1枚あたりの単価が2〜5割下がることがあるとされています。

Q フリーランスと制作会社のどちらに頼むべきですか?

要件が決まっていて枚数を増やしたい場合はフリーランスやクラウドソーシング、訴求の相談や進行管理まで任せたい場合は制作会社や代理店が向いています。金額だけでなく、広告バナーの実績があるか、配信結果を踏まえた改善提案を受けられるかも確認してください。

Q 納品されたバナーの権利は、自社のものになりますか?

契約内容によって異なります。他の媒体や別の代理店で使い続けられるか、元データを受け取れるか、素材のライセンスが広告利用に問題ないかを、契約前に書面で確認してください。個別の判断が必要な場合は、弁護士等の専門家に確認してください。

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