この記事でわかること

  • 広告運用代行おすすめ6社の比較表(費用・最低予算の目安・対応媒体・支援範囲)
  • 6社それぞれの特徴・向いているケース・注意点(公式サイトのリンク付き)
  • 料金体系が「料率型」「定額型」「最低手数料型」で総額がどう変わるか
  • 月額広告費のレンジ別に見た、現実的な発注先の絞り方
  • クリエイティブ・LP・計測・アカウント名義——支援範囲の線引きの確認方法
  • 発注前に確認する7項目と、提案を受けたときの具体的な聞き方
  • 「おすすめ」記事を読んでも決まらないときの、条件の決め方

「おすすめ」を探す前に、自社の条件を3つ決める

広告運用代行の会社選びがうまくいかないケースには共通点があります。自社の条件を決めないまま「おすすめ」のリストを見てしまうことです。運用代行は、同じサービス名でも対象にしている企業規模がまったく違います。月額広告費300万円の会社に最適な代理店と、月額30万円の会社に最適な代理店は別物です。リストを眺める前に、次の3つだけ決めてください。

1. 月額広告費のレンジ

いちばん効くフィルターです。運用代行の手数料は広告費に連動する「料率型」が主流なので、広告費が小さいと代理店側の売上も小さくなります。そのため多くの代理店は、明示・非明示を問わず受注の下限を持っています。月額広告費がいくらなのかを先に決めると、候補が現実的な数に絞れます。まだ配信していない場合は「初月にいくらまで出せるか」で構いません。

2. 任せたい媒体

検索広告(Google・Yahoo!)だけなのか、Meta広告やTikTok広告まで含むのか、Amazon広告や楽天広告のようなEC系まで必要なのかで、候補は変わります。1媒体だけなら専門特化型の選択肢が広がりますし、5媒体以上を横断するなら媒体間の予算配分まで設計できる体制が必要です。

3. 広告運用以外に何を任せたいか

バナーや動画のクリエイティブ制作、LPの制作・改善、コンバージョン計測環境の構築、将来的な内製化支援。これらは「広告運用代行」という言葉に含まれている場合もあれば、別料金・別契約の場合もあります。ここを決めずに見積もりを取ると、金額だけが並んで比較にならない見積もりが集まります。

3つを紙に書いてから読み進めてください。たとえば「月額広告費80万円/Google・Meta の2媒体/バナー制作も任せたい」と決まっていれば、この記事の比較表のどの行が自社に該当するかは数分で判断できます。決まっていないと、6社すべてが良く見えて決まりません。

広告運用代行は大きく4タイプに分かれる

社名を並べる前に、市場の構造を押さえておくと比較が速くなります。実務上、広告運用代行は次の4タイプに整理できます。この分類は社名リストを読むための地図であって、これだけで発注先が決まるわけではありません。次章から実際の社名で比較します。

タイプ特徴噛み合いやすい発注者
総合型多媒体・マス広告・制作まで一社で完結。専任チームが組まれる月額広告費が数百万円以上で、媒体を横断して動かしたい企業
運用特化型運用型広告のみに特化。運用者の専門性が高く、乗り換え受け皿になりやすいすでに配信していて、成果を引き上げたい企業
制作一体型広告運用に加えてLP・動画・サイト制作まで内製広告以前にLPや素材が足りていない企業
定額型手数料が広告費に連動せず固定。打ち合わせなど周辺業務を絞ってコストを下げる広告費を増やしたいが手数料を抑えたい企業

注意点として、1社が複数のタイプにまたがることは普通にあります。運用特化型でありながらクリエイティブ制作チームを持つ会社もありますし、制作一体型でも運用者の専門性が高い会社もあります。タイプは入口の整理として使い、最終判断は次の比較表と個別解説で行ってください。

広告運用代行おすすめ6社の比較表

ここからは、実際に広告運用代行を公開している会社を並べます。掲載しているのは、2026年9月22日時点で各社の公式ページを実際に開いて確認できた内容だけです。公開されていない項目は「公開なし」と書いており、推測では埋めていません。順位は付けていません。掲載順は社名の五十音順(アルファベット表記は末尾)で、当社は最後に置いています。

料金を公開していない会社が多いのは、業種・媒体数・タスク量で工数が大きく変わるためです。公開していないこと自体は減点材料ではありません。重要なのは、同じ条件を伝えたときに内訳を出してもらえるかどうかです。

会社(公式ページ) 費用(運用手数料) 最低予算・契約期間 対応媒体 広告運用以外の支援範囲
アナグラム株式会社 原則として月額利用広告費の20%。高額予算(数百万円規模以上)や予算の少なめな案件は固定費・テーブル方式にも対応。業種やタスク量で変動 公開なし(少額案件は別方式で対応可と記載)。最低契約期間の記載なし 検索(Google/Yahoo!/Microsoft)、SNS(Facebook/Instagram/X/LINE/Pinterest)、動画(YouTube/TikTok)、データフィード(Criteo)、Amazon広告、アプリ広告、DSP クリエイティブ制作支援(専門チーム・別料金)、Web解析コンサルティング、広告アカウント分析、運用型広告セミナー
株式会社キーワードマーケティング 公開なし 公開なし 検索(Google/Yahoo!/Microsoft)、ショッピング広告、SNS(Facebook/Instagram/X/LINE/TikTok/Pinterest/LinkedIn)、ディスプレイ(GDN/YDA/Criteo)、動画(YouTube/コネクテッドTV)、Amazon・楽天、アフィリエイト、DSP、タクシー広告、OOH 検索創出型マーケティング(SCM)、プロフェッショナル養成講座、運用型広告コンサルティング、短期集中型の内製化支援、人材紹介
デジタルアスリート株式会社 公開なし(「アドテスト」は1回30万円と明記) 公開なし リスティング(Google/Yahoo!)、Meta(Facebook)、Instagram、X、LINE、YouTube、TikTok、Taboola ランディングページ制作、ホームページ制作、動画制作、YouTubeチャンネル運用、インハウス支援「御社のWebチーム」。制作物の所有権を譲渡
株式会社ユニアド 原則ご請求金額の20%。ご請求金額の合計が50万円以下の場合は運用費一律10万円。初期費用は原則なし 最低出稿金額の取り決めなし(目安として媒体費30万円以上を推奨)。最低契約期間なし(3ヶ月以上の継続を推奨) 検索(Google/Yahoo!/Microsoft)、Instagram、Facebook、X、YouTube、TikTok、LINE、Pinterest、SmartNews LP制作(社内デザイナー)、コンバージョン計測環境の構築、オフラインデータ活用、インハウス支援、広告運用コンサルティング
EASY LISTING 定額22,000円(税込)/月〜。デラックスプランは33,000円(税込)/月。広告掲載費用が111.1万円(税込)以上になると広告費の20%へ移行 最低契約期間3ヶ月。現在は最低広告出稿費用111.1万円(税込)以上を検討する企業のみ受付と記載 スタンダードはGoogle広告かYahoo!広告のいずれか、デラックスは両方。SNSプランはFacebook・Instagram ディスプレイ広告バナー制作、運用ランディングページの改善(修正・追加)、月次レポート。オプションでLP制作55,000円(税込)〜
LnX合同会社 運用手数料は広告出稿金額の20%。出稿金額が50万円に満たない場合は10万円(税込)。広告費は別途 最低契約期間6ヶ月。入口は無料相談 リスティング(Google/Yahoo!)、SNS(Meta/TikTok/X/LINE/YouTube)、ディスプレイ(GDN/YDN) 広告戦略・アカウント設計、計測タグの設置、月次MTG/レポーティング、LPや訴求まで含む効果改善。SNS運用・SEO・AI最適化も併せて対応可。クリエイティブ制作は別途見積もり

※ 各社の情報は2026年9月22日に公式ページを確認したものです。料金・支援範囲は改定される可能性があるため、発注前に必ず各社にご確認ください。順位付けは行っておらず、掲載順は社名の五十音順(アルファベット表記は末尾)で、当社は最後に置いています。

LnX合同会社の条件(2026年9月22日時点)

  • 運用手数料:広告出稿金額の20%。出稿金額が50万円に満たない場合は10万円(税込)
  • 広告費は別途。クリエイティブ(バナー・動画等)の制作は別途お見積もり
  • 最低契約期間:6ヶ月
  • 対応媒体:Google/Yahoo!/Meta/X/LINE/TikTok/YouTube/GDN/YDN。1媒体だけの依頼でも、複数媒体をまたいだ予算配分の設計でも対応
  • 入口は無料相談。いまの広告アカウントと事業の数字を伺ったうえで、どこに伸びしろがあるかをお伝えします。その場でのご契約はお願いしません

他社の提案書や見積もりを並べた状態でのご相談も歓迎です。「この手数料は妥当か」「この提案の前提は自社に合っているか」という質問だけでも構いません。

Web広告運用代行

いまのアカウントと事業の数字から、どこに伸びしろがあるかをお伝えします
広告運用代行の詳細を見る

6社それぞれの特徴・向いているケース・注意点

表では伝わらない各社の強みと限界を、1社ずつ整理します。記載はすべて公式ページで確認できた内容に基づいています。

アナグラム株式会社

公式サイト:https://anagrams.jp/ / サービスページ:リスティング広告運用|アナグラム株式会社

運用型広告を専門に扱う会社です。費用は「原則として月額利用広告費の20%」と公式ページに明記されており、高額予算や予算の少なめな案件では固定費・テーブル方式にも対応すると書かれています。クリエイティブ制作には別途料金が発生します。運用プランは2つあり、自社(アナグラム)所有のアカウントで運用するプランと、広告主名義のアカウントを運用するプランから選べます。後者は契約終了後もアカウントが広告主の資産として残る点が明記されています。

公式ページには「9割以上のお客さまが大手広告代理店からの乗り換え」との記載があり、すでに配信していて成果に納得できていない企業の受け皿になっていることがうかがえます。アカウント構築に数ヶ月をかける場合があるとも明記されており、即日で配信を始めたい案件とは前提が異なります。日本語・英語・ドイツ語での対応や、日本以外でのプロモーションにも対応するとしています。

向いているケース:すでに広告を配信していて、運用の質を上げたい。契約終了後もアカウントを自社資産として残したい。海外向けの配信も視野に入っている。

注意点:アカウント構築に数ヶ月かかる場合があると明記されているため、来月から急いで配信したい案件では事前に期間の確認が必要です。クリエイティブ制作は手数料に含まれません。

株式会社キーワードマーケティング

公式サイト:https://www.kwm.co.jp/ / サービスページ:サービス一覧|株式会社キーワードマーケティング

取り扱い媒体の幅が今回の6社で最も広い会社です。検索・ショッピング・SNS・ディスプレイ・動画に加えて、アプリ・ゲーム広告、Amazon・楽天広告、アフィリエイト、DSP、タクシー広告、OOH広告までサービス一覧に並んでいます。さらに「検索創出型マーケティング(SCM)」として、第三者の発信と運用型広告を連動させ指名検索を増やす施策をメニュー化しており、広告の外側で需要そのものを作りにいく設計を掲げています。

インハウス運用支援・教育のメニューも厚く、プロフェッショナル養成講座(600社以上の研究データを理論化したと記載)、運用型広告コンサルティング(延べ1千社以上の実績と記載)、短期集中型の内製化支援プログラム、運用型広告の人材紹介「アドむすび」(約1,500社の支援実績と記載)が用意されています。東京本社・関西支社・九州佐賀支社の3拠点体制で、ISO/IEC 27001の認証取得を公開しています。入口として無料のWeb広告アカウント診断があります。

向いているケース:運用型広告だけでなくタクシー広告やOOHまで含めて相談したい。将来的に内製化する前提で、教育や人材まで一貫して相談したい。指名検索の創出まで含めて設計したい。

注意点:料金は公式ページで公開されていません。支援メニューが広い分、自社がどの範囲を依頼したいのかを決めてから問い合わせないと、提案の粒度がぶれやすくなります。

デジタルアスリート株式会社(旧リスティングプラス)

公式サイト:https://ppc-master.jp/ / サービスページ:Web広告運用代行・LP制作のサービス一覧|デジタルアスリート

広告運用と制作を一体で提供する体制を前面に出している会社です。公式ページには支援実績2,425社以上と記載があり、広告運用担当者・Webマーケター・コピーライター・デザイナーが在籍するとしています。ランディングページ制作、ホームページ制作、動画制作、YouTubeチャンネル運用までメニューにあり、制作物の所有権を譲渡すると明記しているため、他施策への流用が前提にできます。

媒体はリスティングを中心に、Meta・Instagram・X・LINE・YouTube・TikTok・Taboolaまで対応。特徴的なのが「アドテスト」というメニューで、1回30万円でWeb広告の特性を活かしたマーケティングデータを提供し、本格出稿の前に成長可能性を事前調査するとしています。今回の6社で、本契約前の調査メニューを金額付きで公開しているのはこの会社だけです。インハウス支援としては「御社のWebチーム」という伴走型メニューが用意されています。

向いているケース:LPや動画などの素材が足りておらず、制作から任せたい。いきなり本格出稿する前に、小さく検証してから判断したい。

注意点:月額の運用手数料は公開されていません。制作まで一括で依頼すると、運用費と制作費の内訳が曖昧になりやすいため、見積もり段階で分けて出してもらうことをおすすめします。

株式会社ユニアド

公式サイト:https://www.uniad.co.jp/ / サービスページ:リスティング広告運用代行|株式会社ユニアド

今回の6社で、契約条件の公開量がもっとも多い会社です。運用費は原則ご請求金額の20%、ご請求金額の合計が50万円以下の場合は一律10万円、初期費用は原則なし、追加費用は発生しない、最低契約期間はなし(3ヶ月以上の継続を推奨)、最低出稿金額の取り決めもなし(目安として媒体費30万円以上を推奨)と、いずれも公式ページのFAQに書かれています。運用体制も「原則2名(運用担当1名+運用アシスタント1名)」と明記されており、212業種の運用実績があるとしています。

手数料に含まれる作業範囲も列挙されています。売上・収益ベースの運用、オフラインデータの活用、コンバージョン計測環境の構築、検索語句の分析と除外設計、クリエイティブの最適化、週次/月次レポート、月1回の報告会まで含むとされています。レポートは週次がダッシュボード更新(原則月曜午前中)、月次がPDF(原則6営業日以内)という頻度まで公開されています。社内にデザイナーが在籍しており、LP制作やLPOの相談にも対応するとしています。

向いているケース:契約条件を事前に明文で確認してから動きたい。計測環境の構築やオフラインデータの活用まで、追加費用なしの範囲に含めたい。まずは3ヶ月から試したい。

注意点:広告運用代行では同社名義のアカウントで運用するとされており、既存の自社アカウントをそのまま引き継いでもらうことはできません(インハウス支援の契約であれば自社アカウントを使用可)。また、代理店・制作会社・個人・ホームページのない企業からの依頼は受けていないと明記されています。GA4の設計変更など解析基盤そのものの構築・改修は原則として対応範囲外です。

EASY LISTING

公式サイト:https://www.easy-listing.com/ / サービスページ:格安リスティング広告運用代行|EASY LISTING

定額型の料金体系を公開しているサービスです。スタンダードプラン(Google広告かYahoo!広告のいずれか)が運用代行費用22,000円(税込)/月、デラックスプラン(両方)が33,000円(税込)/月、SNSプラン(Facebook・Instagram)が22,000円(税込)/月。広告費が増えても手数料が定額である点を明確に打ち出しています。ただし広告掲載費用が111.1万円(税込)以上になると、そこからは広告費の20%という料率型に切り替わると明記されています。最低契約期間は3ヶ月。ディスプレイバナー制作と、運用ランディングページの改善(デザイン修正・追加)が代行費用に含まれるとしています。

提供しないことも明示されています。定期的な打ち合わせや電話でのサービスに関する問い合わせは受け付けておらず、連絡はメールのみ。制作するバナーデザインやサイト改善について、誤字脱字・掲載内容の誤り以外の修正依頼は受け付けていないとされています。また、公式サイト上部に「現在、最低広告出稿費用111.1万円(税込)以上をご検討されている企業様のお申し込みのみ受付しております」との案内が出ています。「格安」を掲げるサービスですが、少額から始めたい企業が現時点で申し込めるとは限らない点に注意が必要です。

向いているケース:運用方針が固まっていて、打ち合わせを必要としない。手数料を固定したまま広告費だけ増やしたい。

注意点:打ち合わせと電話対応がサービス範囲外です。制作物への修正依頼も原則受け付けていません。現在の申し込み受付条件(広告出稿費用111.1万円以上)も含め、申し込み前に公式サイトの最新の記載を確認してください。

LnX合同会社

公式サイト:https://lnx.co.jp/ / サービスページ:Web広告運用代行|LnX合同会社

当社です。運用手数料は広告出稿金額の20%で、出稿金額が50万円に満たない場合は10万円(税込)。広告費は別途で、クリエイティブ制作は別途お見積もりとなります。最低契約期間は6ヶ月です。対応媒体はリスティング(Google/Yahoo!)、SNS広告(Meta/TikTok/X/LINE/YouTube)、ディスプレイ広告(GDN/YDN)で、1媒体だけの依頼でも、複数媒体をまたいだ予算配分の設計でも対応しています。支援範囲は広告戦略・アカウント設計、計測タグの設置と広告の作成・入稿、運用、月次のMTG/レポーティング、LPや訴求まで含めた効果改善です。

正直に書きます。支援社数では上記各社に遠く及びません。数千万円規模のブランド広告や、多媒体を同時に大きく回す案件は、専任チームを組める総合型・大手のほうが噛み合います。当社が役に立ちやすいのは、月額広告費が数十万〜数百万円の規模で、広告の管理画面の数字だけでなく事業側の数字(受注率・LTV・粗利)まで含めて判断を変えたいケースです。実際の事例として、上場人材会社のリスティング広告を期待LTV軸で再設計した案件があります。

改善の4ステップを示したフロー図と、施策前後の成果を並べた棒グラフ(上場人材会社のリスティング広告 LTV最適化)
LTV 1.6倍(上場人材会社のリスティング広告における支援実績)。広告グループを期待LTVの高・中・低で分割し、tCPAを個別に最適化することで、獲得数ではなく利益を基準としたポートフォリオに組み替えました。出典:LnX合同会社 支援実績(事例詳細はこちら

少額から立ち上げる案件も受けています。次はMeta広告での集客立ち上げの例です。

大阪のパーソナルジムの体験会参加者をMETA広告経由で獲得した成果を示す数値パネル
体験会参加CPA 10,000円(大阪のパーソナルジムにおけるMeta広告活用の支援実績)。体験会参加者を1名あたり10,000円でMeta広告経由で獲得しました。出典:LnX合同会社 支援実績(事例詳細はこちら

向いているケース:広告の数字と事業の数字(受注率・LTV)を突き合わせて判断を変えたい。広告に加えてSNS運用やSEOも同じ窓口で相談したい。少額から立ち上げて、成果を見ながら広告費を増やしたい。

注意点:最低契約期間は6ヶ月です。数千万円規模の多媒体同時運用や、マス広告と連動した大型キャンペーンは総合型の代理店のほうが噛み合います。クリエイティブ制作は手数料に含まれず、別途お見積もりとなります。

料金体系の違いで、総額はここまで変わる

比較表を見てわかるとおり、料金体系は大きく3つです。同じ「広告費の20%」でも、最低手数料の設定があるかどうかで少額時の総額はまったく違います。

体系仕組み有利になる場面
料率型広告費に対して一定率(20%前後が目安)広告費が小さいうち。代理店の売上と広告費が連動するため利害が揃いやすい
最低手数料型料率型だが、広告費が一定額を下回ると固定額が適用される広告費が下限を超えてから。下限未満だと実質料率が跳ね上がる
定額型広告費にかかわらず固定額広告費が大きいとき。ただし打ち合わせ等の範囲が絞られる場合がある

数字で見ると差が明確になります。月額広告費20万円のとき、料率20%なら手数料は4万円ですが、「50万円以下なら一律10万円」という最低手数料型だと10万円です。実質の料率は50%になります。これはアナグラム(出典:リスティング広告運用|アナグラム株式会社)やユニアド(出典:リスティング広告運用代行|株式会社ユニアド)が公式に記載しているとおり、業界として広く採られている設計で、当社も同じ考え方です。代理店が不当に高い金額を取っているわけではなく、広告費が小さくても運用工数はさほど減らないという構造上の理由によるものです。

逆に、月額広告費が200万円を超えてくると定額型の優位が出てきます。料率20%なら手数料は40万円ですが、定額型なら数万円で済む場合があります。ただし定額型は打ち合わせや修正対応をサービス範囲外にしていることがあり、安くなった分だけ自社に戻ってくる工数があります。この点は必ず提供範囲の記載を読んでください。

手数料の比較は「率」ではなく「月額の実額」と「その中に何が入っているか」で行ってください。率だけを並べると、計測環境の構築やクリエイティブ制作が含まれているかどうかの差が見えません。当社が実務で相見積もりを見ていても、率の差より含有範囲の差のほうが総額に効くケースのほうが多いのが実感です。

月額広告費レンジ別に見た、現実的な発注先

ここまでの公開情報をもとに、月額広告費のレンジ別に候補の絞り方を整理します。下記の金額感は、各社の公式ページに記載された条件と、当社が実務で受発注している際に見ている目安を組み合わせたものです。業種や媒体数によって変わるため、断定的な基準としてではなく出発点として使ってください。

月額広告費現実的な選択肢注意点
〜30万円最低手数料型を受け入れて依頼する/自社運用+スポットのコンサルティング実質料率が高くなる。まず「代行が必要か」から検討したほうがよい場面もある
30万〜100万円運用特化型・制作一体型。最低手数料の設定がある会社でも料率が現実的な範囲に収まる担当者が何社を掛け持ちしているかを確認する
100万〜300万円選択肢が最も広がるレンジ。定額型も検討対象に入る媒体を増やすタイミング。媒体間の予算配分を誰が決めるか決めておく
300万円〜総合型。専任チームが組まれる体制かどうかが焦点手数料の実額が大きくなるため、料率の交渉余地が出てくる

月額広告費が30万円に満たない段階での外注は、慎重に判断してください。手数料の実質料率が高くなるうえ、配信データが少ないため自動入札の学習も進みにくく、代理店側も打ち手が限られます。この帯では、まず自社で配信してデータを貯め、判断が必要な局面だけスポットで相談するほうが費用対効果が合うケースがあります。詳しくは広告予算が小さい会社は運用をどこに頼めるのかで整理しています。

支援範囲の線引き——4つの確認ポイント

比較表の「支援範囲」の列がもっとも見落とされやすい項目です。次の4つは、どの会社でも必ず確認してください。

クリエイティブ制作

バナー・動画の制作費が運用手数料に含まれるかどうかは会社によって違います。今回の6社では、アナグラムと当社が「別途料金」と明記、EASY LISTINGはディスプレイバナー制作が代行費用に含まれると記載、デジタルアスリートは動画制作を独立メニューとして提供しています。Meta広告のようにクリエイティブが成果の大半を左右する媒体では、この差が実質の月額に強く効きます。

LPの改善

広告のクリック後の受け皿を誰が直すのか。LPを触れない体制だと、改善提案が出ても実行されないまま数ヶ月が過ぎます。社内にデザイナーがいるか、外部制作会社との連携になるか、アドバイスだけかを確認してください。

コンバージョン計測環境

計測が誤っていると、その上の判断はすべて狂います。タグ設置までなのか、GA4の設計まで見るのか、オフラインの受注データを広告に戻すところまで含むのか。ユニアドは計測環境の構築を手数料に含むと明記する一方、GA4の設計変更など解析基盤の構築・改修は原則対象外としています。こうした線引きが明文化されている会社は、後から揉めにくい傾向があります。

アカウントの名義

広告アカウントが代理店名義か自社名義かで、契約終了後に残る資産が変わります。代理店名義の場合、過去の配信データや学習の蓄積を引き継げないことがあります。アナグラムは2プランから選べると明記、ユニアドは運用代行では自社名義で運用すると明記しています。どちらが正しいということではなく、事前に知っているかどうかが重要です。詳しくは広告アカウントは誰のものかで解説しています。

発注前に確認する7項目

ここまでの内容を、そのまま質問に落とし込みます。提案を受けたときにこの7つを聞いてください。

提案を受けたときに聞く7つの質問

  • この手数料に含まれる作業を、項目で列挙してください。——「運用一式」という回答が返ってきたら、含まれないものを聞き直します。
  • 広告費が◯万円のとき、月額の実額はいくらですか。——率ではなく実額で。最低手数料の有無もここで確認できます。
  • クリエイティブ制作は含まれますか。含まれない場合の単価は。
  • 広告アカウントの名義はどちらですか。契約終了時に何を引き継げますか。
  • 担当者は何名体制で、他に何社を担当していますか。——公開している会社もあります。
  • 最低契約期間と解約予告の期間を教えてください。
  • 初月から3ヶ月目まで、何をどの順番でやりますか。——計測の確認が入っていない計画は要注意です。

7つすべてに即答できる会社が優秀、という単純な話ではありません。見るべきは「即答できない項目について、いつまでに回答するかを明言できるか」です。曖昧なまま話を進めようとする相手とは、契約後も同じことが起きます。

こういう提案は、いったん持ち帰る

避けるべき業者の特徴、というより「その場で決めないほうがよい提案の共通点」を挙げます。

  • 今日中の契約で初期費用が無料になる、といった期限付きの値引き。広告運用は数ヶ月単位の取り組みで、契約日で成果は変わりません。
  • CPAやCV数を断定的に保証する。広告成果は競合の出稿状況や季節性にも左右されます。過去実績のレンジとして示すのは妥当ですが、断定は別の話です。
  • いまのアカウントの問題点を指摘するだけで、次に何をするかが具体的でない。指摘は誰でもできます。
  • 計測の話が一度も出てこない。現状のコンバージョン計測が正しいかを確認せずに改善提案をする会社は、判断の土台を見ていません。
  • 媒体を増やす提案から入る。既存媒体の改善余地を説明せずに新媒体を足す提案は、手数料を増やす提案になっている可能性があります。

提案書の読み方は広告代理店の提案書とレポートはここを見るで詳しく整理しています。

LnXの見解

「広告運用代行 おすすめ」で検索して、そのまま1社に決められることはほとんどありません。理由は単純で、おすすめかどうかは自社の月額広告費・媒体・任せたい範囲で決まるからです。この記事で6社を並べたのも、順位を付けるためではなく、公開されている条件を同じ形式で読めるようにするためです。

実務で相見積もりを拝見していて多いのは、手数料の率だけが比較されていて、含有範囲が揃っていないケースです。率が5%低い代わりにクリエイティブ制作と計測環境の構築が別料金になっていれば、総額は逆転します。比較するときは、必ず同じ前提(月額広告費・媒体・依頼したい作業)を全社に伝えて、実額で見積もりを出してもらってください。それだけで比較の精度は大きく上がります。

当社は、広告の管理画面の数字だけで判断を完結させないことを大事にしています。獲得数が増えても受注率が下がっていれば事業としては前進していません。上の事例で挙げたLTV軸の再設計も、管理画面の外にある数字を運用に戻した結果です。もし他社の提案書や見積もりをお持ちでしたら、それを並べた状態でのご相談も歓迎です。当社に発注いただくかどうかは、その後で判断いただければ十分です。

Web広告運用代行

他社の提案書を並べた状態でのご相談も歓迎です。まずは現状をお聞かせください
広告運用代行の詳細を見る

よくある質問

手数料20%は高いのでしょうか。

公式ページで料金を公開している会社を見ると、20%前後が広く採られている水準です。高いかどうかは率ではなく、その中に何が含まれるかで決まります。計測環境の構築やクリエイティブ制作、LP改善まで含む20%と、運用作業だけの15%では、後者のほうが総額が高くなることがあります。率を比べる前に、含有範囲を揃えてください。

最低手数料が設定されている会社は避けたほうがいいですか。

避ける理由にはなりません。広告費が小さくても運用工数はさほど減らないため、最低手数料は構造上の必然です。問題になるのは、自社の広告費がその下限を大きく下回っている場合です。実質料率が50%を超えるようなら、外注のタイミングそのものを見直したほうがよい場面もあります。

複数社に相見積もりを取るとき、何を揃えればいいですか。

月額広告費、依頼したい媒体、依頼したい作業範囲(クリエイティブ制作・LP改善・計測の有無)、希望する開始時期の4つです。この4つを同じ文面で全社に渡してください。渡す情報が会社ごとに違うと、返ってくる見積もりの前提もずれます。

いまの代理店から乗り換えるとき、空白期間は発生しますか。

アカウントの名義と引き継ぎ方法によります。自社名義のアカウントを運用してもらっていた場合は権限の付け替えだけで済むことが多い一方、代理店名義の場合は新規アカウントでの立ち上げになり、自動入札の学習がリセットされます。解約を申し入れる前に、いまの契約でアカウントがどちらの名義かを確認してください。

広告費はいくらから始めるのが現実的ですか。

媒体と商材によりますが、公式ページで目安を公開している会社では媒体費30万円以上からのスタートを推奨する記載が見られます。理由は、自動入札の学習に一定のコンバージョンデータが必要だからです。それ未満で始めること自体は可能ですが、判断に足るデータが貯まるまで時間がかかる前提で計画してください。

契約期間はどのくらいが妥当でしょうか。

広告は配信データが蓄積されるほど判断の精度が上がるため、3〜6ヶ月を前提とした契約は合理的です。確認すべきは期間の長さより、その間に何を報告してもらえるかです。月次でどの指標を追い、何ヶ月目に何を評価するのかが決まっていない契約は、期間が短くても長くても判断ができません。

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