この記事でわかること
- AIO・LLMO・GEO・AEO・SEOという言葉の関係と、結局どれを指しているのか
- AI検索がどうやって引用元を選んでいるのか(RAGとクエリファンアウト)
- Google公式ガイドが挙げる「やるべきこと」と、名指しで「不要」とされた施策
- 効果をどこで測るか(Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート)
- 外注する場合の会社タイプ別の違いと、LnXを含めた比較
- 発注前に確認する7項目と、着手チェックリスト
AIO・LLMO・GEO・SEOの関係を整理する
「AIO対策」を調べ始めると、LLMO、GEO、AEOといった略語が次々に出てきて、どれが正しいのか分からなくなります。結論から言うと、AIO・LLMO・GEO・AEOはほぼ同じことを指す呼び方の違いで、しかもGoogleの立場では、それらはSEOの一部です。
| 用語 | 元の言葉 | 指している対象 |
|---|---|---|
| SEO | Search Engine Optimization | 検索エンジンでの見つかりやすさ全般 |
| AIO | AI Optimization | 生成AIに引用・推薦されるための最適化(日本で広く使われる呼び方) |
| LLMO | LLM Optimization | ChatGPTなど大規模言語モデル側での引用最適化 |
| GEO | Generative Engine Optimization | 生成AIを使った検索体験での最適化 |
| AEO | Answer Engine Optimization | 回答生成エンジンでの露出最適化 |
Googleは公式ドキュメントで、「AEO」「GEO」は生成AI検索での可視性を高める取り組みを指す言葉だが、Google検索の観点では生成AI検索への最適化は検索体験への最適化であり、つまりSEOであると述べています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。言葉の選び方で悩む時間は、実務上ほとんど意味がありません。
そのうえで、AIOをSEOの「言い換え」だと考えるのも正確ではありません。検索結果で1位を取ることと、AIの回答の中で名前を出してもらうことは、重なる部分が大きいものの同じではないからです。この記事では「AIO対策=SEOの土台の上に、AIの回答で選ばれるための打ち手を積む取り組み」として整理します。
AI検索はどうやって引用元を選ぶのか
打ち手を考える前に、仕組みを押さえておくと判断が速くなります。Googleは、AI Overviewsや AI モードといった生成AI機能が、コアの検索ランキングと品質システムを土台にしていると明記しています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。そのうえで、次の2つの技術を挙げています。
RAG(検索拡張生成/グラウンディング)
回答の品質・正確性・新しさを高めるために、コアの検索ランキングシステムを使って検索インデックスから関連する最新のページを取得し、その情報をもとに回答を生成する仕組みです。回答を裏づけるページへのリンクが表示されます(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。
インデックスされていなければ、そもそも候補に入らないクエリファンアウト
モデルが元の質問から複数の関連クエリを同時に生成し、追加の検索結果を取りに行く仕組みです。Googleは「雑草だらけの芝生を直す方法」という質問に対して、「芝生用の除草剤」「薬剤を使わない除草」「雑草の予防」といった派生クエリが生成される例を挙げています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。
つまり、ユーザーが打った言葉そのものではなく、その周辺の問いに答えているページが拾われます。1つの記事で論点を取りこぼさず扱っておくことに意味があるのは、このためです。
大前提として、生成AI機能に表示される資格を得るには、ページがインデックスされ、スニペット付きでGoogle検索に表示できる状態である必要があります(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。インデックスされていない記事にAIO対策を施しても、1ミリも効きません。「検出 - インデックス未登録」が大量に残っているサイトは、そちらの解消が先です。
Google公式ガイドが挙げる「やるべきこと」
ここからが実務です。Googleが公式ガイドで挙げている方向性を、発注側が判断できる形に整理します。
1. 一般論ではない、自社にしか書けない内容にする
Googleは、独自の視点を持つこと、そして「コモディティではないコンテンツ」を作ることを挙げています。例として、「初めて家を買う人への7つのヒント」のような誰でも書ける一般知識ベースの内容ではなく、「点検を省いて費用を抑えた理由:下水管の中を見た話」のような、経験に基づく踏み込んだ内容を挙げています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。
これは中小企業にとってむしろ有利な条件です。自社の現場でしか起きていない数字、実際に断った案件の理由、失敗した施策の詳細は、大手メディアには書けません。AIO対策の出発点は、技術的な実装ではなく「自社にしかない一次情報の棚卸し」です。
2. 読み手に伝わる構成にする
見出しで構造を明確にし、段落とセクションで整理することが挙げられています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。AIのために特殊な書き方をするのではなく、人が読みやすい構成が結果的に機械にも読みやすい、という順序です。
3. 技術的な土台を整える
クロールされる状態を保つこと、JavaScriptを使う場合はJavaScript SEOのベストプラクティスに従うこと、ページエクスペリエンスを確保すること、重複コンテンツを減らすことが挙げられています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。なお、Googleは「完璧なセマンティックHTMLは必須ではない」とも書いています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。
4. 画像・動画を適切に添える
生成AI機能は関連する画像や動画も取り込むため、テキストを補強する高品質な画像・動画を置くことは、ページリンク以外の露出機会につながるとされています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。
5. ローカル情報・商品情報を整える
生成AIの回答には、商品情報や地域の事業者情報が含まれ得るため、Google ビジネス プロフィールやMerchant Centerの整備が可視性に寄与するとされています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。店舗業やEC事業者は、記事を書く前にここを確認したほうが早いことがあります。
公式に「やらなくていい」とされた5つ
AIO対策の提案書には、ここで挙げる施策が並んでいることがあります。Googleは公式ガイドに「Mythbusting(誤解を解く)」の章を設け、Google検索に関しては無視してよい項目を名指しで挙げています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。発注前に照合してください。
| よく提案される施策 | Google公式ガイドの記述 |
|---|---|
| llms.txt などAI向けファイルの設置 | Google検索(生成AI機能を含む)に表示されるために、機械可読の新しいファイルやマークアップ、Markdownを作る必要はない。Google検索はそれらを使っていない。作っても表示や順位を助けも害しもしない |
| コンテンツの「チャンキング」(細切れ化) | AIが理解しやすいように細かく分割する必要はない。理想的なページ長というものはない |
| AI向けに文章を書き直す | 生成AI検索のために特定の書き方をする必要はない。AIは同義語や意図を理解できる |
| 被言及(メンション)を集める施策 | 不自然な「メンション」を追い求めることは、見た目ほど有効ではない |
| 構造化データの過度な作り込み | 生成AI検索に構造化データは必須ではなく、特別なスキーマも必要ない。ただしリッチリザルトの対象になるため、SEO施策として継続する価値はある |
ここで注意したいのは、「Google検索については不要」という限定がついている点です。Googleは、これらのファイルを使う他のサービスやシステムのために作って維持するのはまったく問題ない、とも書いています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。llms.txtを置くこと自体が悪いわけではなく、「Googleに効く施策」として売られている場合に注意が必要、という話です。
提案書で確認したい聞き方
llms.txtや構造化データの実装が提案に入っていた場合、否定から入る必要はありません。「これはGoogle検索向けですか、それとも他のAIサービス向けですか」と聞くだけで、提案の精度が分かります。Google向けだと説明された場合は、公式ガイドの該当箇所を一緒に確認してください。
もうひとつ、Googleは「あらゆる検索のバリエーションごとに別コンテンツを作る」ことについて、ランキングや生成AIの回答を操作する目的で行うと、大量生成されたコンテンツの不正使用に関するスパムポリシーに違反すると明記しています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。本数を積む提案は、テーマの切り分けに必然性があるかを確認してください。
効果をどこで測るか
AIO対策でいちばん困るのが、効果の確認です。順位チェックツールでは、AIの回答に出たかどうかが分かりません。
Googleは、Search Consoleの「生成AIパフォーマンスレポート」で、Google検索とDiscoverの生成AI機能における自社コンテンツの状況を確認できるとしています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。まずはここを見てください。加えて、Googleは第三者ツールについて、順位の成功を約束したり「内部」指標を使うと主張するツールには警戒すべきで、内部のランキングシステムやAIシステムにアクセスできる第三者ツールは存在しないと述べています(出典:Optimizing your website for generative AI features on Google Search|Google 検索セントラル)。
そのうえで、当社が実務で並行して見ているのは次の3つです。いずれも自社で確認できます。
- 指名検索の数:会社名・サービス名での検索が増えているか(Search Consoleのクエリ)
- AIに直接聞いた結果:想定質問をChatGPTやAI Overviewに投げ、自社が挙がるかを定点で記録する
- 問い合わせの入口:フォームに「どこで知ったか」の選択肢を置き、生成AI経由を拾う
外注先のタイプ別比較
自社だけで回すのが難しい場合、外注先は大きく5タイプに分かれます。金額よりも、どこまでを実装してくれるかで選ぶと失敗が減ります。
| タイプ | やってくれること | 向いている状況 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Webマーケ全般の会社 | 広告・SNSも含めた全体設計の中でAIOを扱う | チャネル全体の優先順位から相談したい | AIO単体の解像度は会社差が大きい |
| SEO・コンテンツ系 | キーワード設計、記事制作、リライトまで | 記事が足りていない、更新が止まっている | 技術実装は別会社になることがある |
| ツール提供型 | AI引用やブランド言及を計測するツールの提供 | 社内に実行部隊がいて、可視化だけ欲しい | ツール費と別に実行工数が必要 |
| 調査・診断特化 | 現状のAI露出状況の調査、改善提案 | まず現在地を知りたい | 実装は自社か別会社で行う |
| Web制作寄り | サイト構造・表示速度・実装面の改善 | サイトの技術的な土台に不安がある | 記事の企画・執筆は範囲外のことが多い |
| LnX合同会社 (SEO・AIO対策/オウンドメディア運用代行) |
SEO/AIO診断・キーワード設計・記事の制作と入稿・内部リンク・構造化データ実装・月次レポートまで一気通貫 | 設計から記事の量産、計測までまとめて任せたい | 記事本数に応じたプラン制。最低契約期間は原則6か月 |
当社の場合の具体的な条件も載せておきます。初期費用30万円(税別)に、SEO/AIO診断・キーワード設計・記事テンプレートと入稿フローの実装・構造化データやsitemap自動更新の実装・数値台帳の構築が含まれます。月額は記事入稿の本数に応じて月8本/16本/30本の3プランで、最低契約期間は原則6か月です。数値が動き始めるのは3〜4か月目が目安のため、この期間を設定しています。サイトURLをいただければ、分析レポートを無料でお送りしています。他社の提案書と並べた状態でのご相談も歓迎です。
発注前に確認する7項目
提案を受けたら、この7つを聞く
- 施策の根拠:Google公式ガイドのどの記述に基づくか。独自理論だけで説明していないか
- インデックスの状況:現在の未登録ページ数を把握したうえで提案しているか
- 効果測定の方法:Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートを見るか、第三者ツールの独自指標だけか
- 一次情報の作り方:自社の数字や経験をどう引き出して記事に入れるか、その工程があるか
- 実装の範囲:記事だけか、内部リンクやサイト構造の修正まで入るか
- 発注側の工数:取材・確認・監修に月何時間必要か
- 契約条件:最低契約期間、解約予告、記事の著作権、終了後の扱い
とくに1つ目は、提案書の質がはっきり出ます。「AIに好かれる文体があります」「llms.txtでGoogleのAIに読ませます」といった説明が出てきたら、公式ガイドの記述と照らし合わせてください。断定的な独自理論ほど、根拠を求めると説明が止まります。
着手チェックリスト
自社で先に進められること
【土台の確認】
- Search Consoleでインデックス未登録のページ数を確認した
- 生成AIパフォーマンスレポートを開き、現在地を記録した
- 主要ページがスニペット付きで検索結果に出ることを確認した
【一次情報の棚卸し】
- 自社にしかない数字(実測値・案件データ)を書き出した
- 過去の失敗・断った案件の理由を、公開できる形で整理した
- 顧客からよく聞かれる質問を20件集めた
【外注を検討する場合】
- 提案の施策がGoogle公式ガイドと矛盾しないか確認した
- 会社タイプと、自社に足りない機能が合っているか照合した
- 発注側に残る工数を月次の時間で見積もった
順番としては、インデックスの確認 → 一次情報の棚卸し → 記事の設計、です。最初の2つは外注しなくても進められますし、ここが終わっていると外注先に渡せる材料が増え、立ち上がりが早くなります。
LnXの見解
AIO対策の相談で、いちばん多い誤解は「SEOとは別の新しい何かをやらないといけない」というものです。ですが公式ガイドを読む限り、やるべきことの大半は従来のSEOと重なっています。違うのは、順位という一つの指標では測れなくなったことと、一般論の記事が以前より効きにくくなったことです。どこにでも書いてある内容は、AIが要約して終わりにしてしまいます。
だからこそ、当社が最初に時間を使うのは一次情報の棚卸しです。「この数字はうちしか持っていない」というものを1つ見つけられるかどうかで、その後の記事の強さが変わります。実測値、断った案件の理由、うまくいかなかった施策。社内では当たり前すぎて価値に見えていないものが、外から見ると他にない情報だったというケースがほとんどです。
そのうえで、技術的な実装と記事の量産は、分けて考えないほうが早く進みます。記事を作る会社と実装する会社が別だと、内部リンクの設計や構造化データの整合が誰の担当でもなくなります。LnXでは、診断と設計から記事の制作・入稿、内部リンクや構造化データの実装、月次の数値確認までを一つの流れで担当しています。まずは現在地を知りたいという段階でも、サイトの分析レポートを無料でお送りしていますので、お気軽にご相談ください。
よくある質問
Q AIO対策はSEOとは別に予算を取る必要がありますか?
別枠にする必要はありません。Googleは、生成AI検索への最適化は検索体験への最適化であり、つまりSEOだと述べています。実務上も、記事の企画・制作・内部構造の整備という作業はSEOと共通します。別予算にするより、既存のSEO・コンテンツ予算の中で、一次情報の取材と効果測定の項目を増やすほうが合理的です。
Q llms.txtは置いたほうがよいのでしょうか?
Google検索に関しては不要です。Googleは公式ガイドで、llms.txtのようなAI向けファイルをGoogle検索は使っておらず、作っても表示や順位を助けも害しもしないと明記しています。一方で、これらのファイルを使う他のサービスやシステムのために作って維持するのは問題ないとも書かれています。置くこと自体は自由ですが、「Googleに効く施策」として費用を払う対象ではありません。
Q 効果が出るまでどのくらいかかりますか?
記事の本数と、既存サイトの状態で大きく変わります。当社の実務では、初月は診断と設計、2か月目から記事の入稿を始め、数値が動き始めるのは3〜4か月目が目安です。すでに記事がある程度たまっているサイトは、新規制作よりリライトのほうが早く動くことが多く、この場合はもう少し短い期間で変化が見えます。
Q AIに引用されているかは、どうすれば分かりますか?
Google検索とDiscoverの生成AI機能については、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで確認できます。ChatGPTなど他のサービスについては公式のレポートがないため、想定される質問文を定期的に投げて、自社が挙がるかを記録する方法が実務的です。なお、第三者ツールがGoogleの内部指標にアクセスできるという説明には注意してください。
Q 記事は何本くらい必要ですか?
本数そのものに正解はありません。Googleは理想的なページ長というものはないとし、ページ数の多さがサイトの品質や関連性を高めるわけではないとも述べています。加えて、検索のバリエーションごとに別ページを作る行為は、目的によってはスパムポリシーに抵触します。扱うテーマに必然性があるかを基準に、本数は結果として決まると考えてください。
Q 生成AIで記事を書いても大丈夫ですか?
作り方次第です。Googleは、生成AIツールを制作の補助に使う場合は、検索の基本方針とスパムポリシーの基準を満たすことを求めています。問題になるのは、一般論の再生産を大量に出すことです。自社の実測値や経験という、AIが持っていない材料を入れる工程が設計されていれば、制作にAIを使うこと自体は妨げになりません。