この記事でわかること

  • 乗り換えを検討していいサインと、変えても解決しない4つのケース
  • 「会社の問題」「方向性の問題」「自社の実行体制の問題」の切り分け方
  • 解約を伝える前に確認する契約条件と、法律上の予告義務が生じる場合
  • 引き継ぐ資産10項目——権限・成果物・施策履歴の一覧
  • 記事の著作権はどこまで自社のものか(条文の確認ポイント)
  • 競合記事があまり触れない論点:AI検索側の資産をどう引き継ぐか
  • 順位を落とさない60日の移行手順と、切り替え後90日で見る指標

乗り換えを検討していいサインと、まだ変えないほうがいいケース

SEOやオウンドメディアの運用代行は、成果が出るまでに時間がかかります。そのため「思ったほど伸びていない」という感覚だけで解約を決めると、これから効いてくる施策を途中で止めてしまいます。判断の軸を、結果そのものではなく「改善のサイクルが回っているか」に置き換えると、ぶれにくくなります。

乗り換えを検討していい5つのサイン

サイン 具体的に起きていること
実行が止まっている 提案は出るが着手されない。直近90日で実際に公開・改修されたページがほとんどない
レポートが順位の羅列だけ 「実施したこと」「変化」「原因の見立て」「次にやること」の4点がそろわず、毎月同じ形式が続く
説明を求めても返ってこない なぜそのページを、なぜその順番で直すのかを、専門用語を外して説明できない
事業の数字を見ていない 順位と流入だけを成果として扱い、問い合わせや商談の話が出てこない
ポリシー違反の疑いがある施策 順位を上げる目的でのリンクの購入・大量設置など。発覚した場合は改善期間を置かず作業停止を優先する

最後の項目については、Googleがウェブ検索のスパムに関するポリシーの中でリンクスパムを明確に禁止しており、ランキング操作を目的としたリンクの売買はポリシー違反にあたります(出典:Spam policies for Google web search|Google 検索セントラル)。違反によって評価が下がるのは、施策を実行した会社ではなく自社のドメインです。ここだけは「様子を見る」対象になりません。

あわせて、Googleは「1位を保証する」「Googleと特別な関係がある」「優先的に登録できる」といった説明をする会社には注意するよう案内しています(出典:Do you need an SEO?|Google 検索セントラル)。現在の会社がこの種の説明をしているなら、成果以前の問題として扱ってください。

まだ変えないほうがいい4つのケース

次のどれかに当てはまる場合、会社を変えても同じ状態が再現します。初期調査の費用と時間だけが二重にかかるので、先に社内側を直したほうが早く進みます。

  • 契約から3か月以内で、準備工程の最中:診断・計測設定・キーワード整理の段階では、最終成果ではなく「計画どおりに成果物が出ているか」で評価します。
  • 自社側で止まっている:記事の確認に数週間かかる、サイト修正の承認が下りない、商品情報を渡していない。承認のフローが同じなら、発注先を変えても止まります。
  • 季節変動や一時的な順位変動だけを見ている:前月比ではなく、前年同月・直近3か月・ページ単位・指名検索とそれ以外に分けて確認します。
  • 担当者の相性や報告形式の問題:経営層が知りたいのは費用と売上なのに、技術的な順位報告が続いている、というずれは担当変更や定例の設計変更で解決できます。

変えるべきは会社か、方向性か、自社の実行体制か

乗り換えの判断で最初にやることは、候補探しではありません。不満を「誰の問題か」で分解することです。ここを飛ばすと、会社を変えたのに半年後に同じ会議をすることになります。

症状 疑うべき所在 先にやること
提案は具体的だが、公開・修正が進まない 自社の実行体制 提案日・担当・期限・現在地を一覧にして、どこで止まっているかを可視化する
記事は増えているが、問い合わせにつながらない 方向性(キーワード設計) 狙っているキーワードと、実際に受注している顧客の検索行動を突き合わせる
何をやっているか説明されない/質問が持ち越される 会社・担当者 書面で説明を求め、回答期限を決める。改善されなければ乗り換え準備へ
順位は上がったが流入が増えない 方向性(成果指標の設計) 指標を順位から表示回数・クリック・問い合わせに切り替えて再評価する
担当者が短期間に何度も交代し、議事録も残っていない 会社 責任者に担当変更と引き継ぎ計画を依頼。30日で戻らなければ乗り換え

参考までに、当社が自社のオウンドメディアで指標として置いているのは、順位ではなく表示回数と問い合わせ件数です。この指標で運用すると、「記事は増えたが事業が動いていない」という状態を早い段階で拾えます。

LnX自社オウンドメディアの記事一覧画面と、約113記事・ページ表示回数約7倍・問い合わせ約15倍を示す数値パネルおよび表示回数の推移グラフ
約113記事/ページ表示回数 約7倍/問い合わせ 約15倍(LnX自社オウンドメディア)。特定キーワードの順位ではなく、サイト全体の表示回数と問い合わせ件数を指標に置き、記事の追加とリライトを継続した結果です。出典:LnX合同会社 支援実績(事例詳細はこちら

セカンドオピニオンを取る場合は、「現在の会社を否定するかどうか」ではなく「既存施策の良い点と問題点を分けて説明できるか」で相談先を選んでください。診断の段階では、Search Consoleの読み取り権限のみを付与し、書き込み権限やCMSの管理者権限は渡さないのが原則です(出典:Do you need an SEO?|Google 検索セントラル)。

解約を伝える前に確認する契約条件

乗り換えで実際にトラブルになるのは、施策の中身よりも手続きです。解約の意思を伝える前に、契約書と管理画面を突き合わせておきます。

契約書で読む5項目

  • 最低契約期間と自動更新:更新月に入ってから伝えると、さらに6か月または12か月延長される契約があります。
  • 解約予告期間:30日前・60日前など。口頭で聞いた条件ではなく、署名した書面か最新の利用規約を基準にします。
  • 中途解約金・違約金:残期間分の一括請求が定められていないかを確認します。
  • 成果物の権利と、解約後の利用条件:公開済み記事だけでなく、未公開原稿・画像の元データ・構成案・キーワード台帳まで含めて確認します。
  • 秘密保持と返却・削除義務:どちらがどのデータを返却/削除するのかを整理します。

発注先が個人事業主やフリーランスの場合、契約書の予告期間とは別に、法律上の予告義務が生じることがあります。従業員を使用していない個人事業主などへの業務委託が一定期間以上継続している場合、その中途解除にあたっては原則として30日前までに予告することが発注側に求められます(出典:フリーランス法特設サイト|公正取引委員会)。自社の契約が対象にあたるかどうかの判断や、条項の解釈については、弁護士等の専門家にご確認ください。当社は法律事務所ではないため、適法性についての判断は行いません。

伝え方は「批判」ではなく「手続き」で書く

解約通知に感情的な評価を書き込むと、引き継ぎの協力が得られにくくなります。書面に入れるのは、終了日、引き渡してほしい成果物、権限の移管方法、未完了作業の扱い、引き継ぎ会議の希望日の5点で十分です。やり取りをメールか議事録に残しておくと、後から「言った・言わない」になりません。

引き継ぐ資産10項目

乗り換えでいちばん損をするのは、後任会社がゼロから調査をやり直す状態です。初月の費用と時間が丸ごと重複するうえ、過去の施策と同じ失敗を繰り返すことがあります。解約を伝える前に、次の10項目を自社名義で押さえてください。

# 引き継ぐもの 確認の仕方と、取りこぼした場合のリスク
1 Search Consoleの所有権 自社のGoogleアカウントが所有者になっているかを設定画面で確認する。取りこぼすと過去のクエリとインデックス状況を追えなくなる
2 GA4の管理者権限とキーイベント設定 管理者が自社にあるか、問い合わせ計測がどのイベントで取られているかを確認する。乗り換え前後の比較ができなくなる
3 Googleタグマネージャーのコンテナ コンテナの所有アカウントと、公開中のタグ一覧。解約後にタグが止まると計測が全滅する
4 CMS・サーバー・ドメイン・DNS 実際に自社アカウントでログインできるかを画面で確認する。ログイン情報を受け取っただけでは不十分
5 公開済み記事・未公開原稿・画像の元データ 納品形式(HTML/Word/デザインデータ)まで指定して受け取る。元データがないと改修に再制作費がかかる
6 キーワード台帳と順位履歴 対策KW・除外KW・対象ページの対応表。無いと後任が狙う語を選び直すところから始まる
7 施策履歴(変更日・対象URL・変更前後) タイトル変更、内部リンク、削除、リダイレクト、robots.txt、構造化データ。同じ作業を再発注してしまう
8 外部リンク施策の掲載先一覧 どのドメインからリンクが張られているか。解約後に一斉解除された場合の影響を見積もれない
9 レポート原本と議事録 Looker Studio・スプレッドシート・PDFの原本。推移の判断材料が消える
10 使用中の有料ツールと契約名義 順位計測ツール、CMSプラグイン、画像素材。名義が代行会社だと解約と同時に止まる

受け取った一覧は、名前が並んでいるだけでは引き継ぎになりません。ファイルが実際に開けるか、管理画面にログインできるかまでを、解約日より前に確認してください。共有IDとパスワードで運用していた場合は、利用者ごとのアカウントに切り替え、二段階認証の連絡先と復旧用メールも自社のものに変更します。

「費用を払ったのだから記事は自社のもの」と考えている発注側は多いのですが、著作権は原則として創作した側に発生し、譲渡の合意がなければ発注側には移りません。ここは乗り換え時にいちばん静かに揉める部分です。

さらに注意が必要なのが、譲渡契約の書き方です。著作権法では、著作権を譲渡する契約において翻案権など一部の権利を譲渡の目的として個別に明記していない場合、それらの権利は譲渡した者に留保されたものと推定されます(出典:著作権法(日本法令外国語訳データベースシステム)|法務省)。

これが実務で意味するのは、「掲載は続けられるが、書き換えられない」という状態が起こり得るということです。乗り換え後にやりたいことの多くはリライトなので、譲渡の範囲が曖昧なまま解約すると、後任会社が既存記事に手を入れられません。契約書に「翻案権を含む著作権の全部を譲渡する」旨と、著作者人格権を行使しない旨が書かれているかを確認してください。

確認する3つの状態

  1. 譲渡済みか、利用許諾か:許諾のみの場合、解約と同時に掲載権限が切れる条項が入っていないかを見ます。
  2. 改変の可否:リライト・分割・統合・図版の差し替えができるかどうか。
  3. AIで生成された部分の扱い:制作工程に生成AIを使っている場合、成果物の権利関係と、学習データの取り扱いについて代行会社の説明を書面で受け取ります。

条項が自社にとって不利でないかの最終的な判断は、弁護士等の専門家にご確認ください。ここで示しているのは、確認すべき論点の整理であって、法的助言ではありません。

AI検索側の資産をどう引き継ぐか

ここからは、乗り換えを扱う他社記事ではほとんど触れられていない論点です。引き継ぎリストが「順位・記事・権限」で組まれていると、生成AIに引用されるために積み上げた部分が丸ごと抜け落ちます。

GA4には、ChatGPTやGemini、Copilotなどからの流入を分類する「AIアシスタント」チャネルがあり、参照URLがAIアシスタントのリストに一致した場合にメディアが「ai-assistant」として扱われます(出典:デフォルト チャネル グループ|アナリティクス ヘルプ)。この軸は順位レポートには現れないため、意識して引き継がない限り、乗り換えの前後で連続性が切れます。

引き継ぐのは3種類

1

計測環境(比較できる状態で残す)

GA4のAIアシスタントチャネル、参照元別のセッション、指名検索の推移を、乗り換え前12か月分と並べて見られるようにしておきます。データ保持期間が初期設定のままだと過去分が消えるため、解約前にエクスポートするか、保持期間の設定を確認してください。

解約前にレポートをエクスポートし、保持期間を確認する
2

実装(何をどこに入れたかの一覧)

Article・FAQPage・BreadcrumbListなどの構造化データ、著者情報と運営者情報、一問一答型の見出し設計、llms.txtの有無。これらは「記事」ではなくテンプレート側に入っていることが多く、記事データだけを引き継ぐと抜けます。

後任会社がテンプレートを作り替えると、意図せず構造化データが消えることがあります。実装一覧を先に渡しておくと、この事故を防げます。

3

引用実績(どの質問で、どのページが拾われていたか)

主要な生成AIに自社の商材に関する質問を投げたときに、どのページが参照されていたかの記録です。順位と違って自動計測されないため、記録が無ければ「以前は引用されていたのか」すら分からなくなります。月1回のスクリーンショットでも、無いよりはるかに役立ちます。

記録が無い場合は、解約前に一度取っておく

当社が自社メディアで計測している、AI側の指標の例を挙げます。順位を追う設計では、この軸は見えません。

生成AIインプレッションの推移グラフとAIOスコアの内訳を示したLnXの計測画面
生成AIインプレッション 約7倍/AIOスコア 91点(100点満点・Bランク)(LnX自社オウンドメディア)。構造化データ・一問一答型の見出し・llms.txtなど、AIが回答を読み取れる形を記事制作の手順に組み込んだうえで計測しています。出典:LnX合同会社 支援実績(事例詳細はこちら

順位を落とさない移行手順(60日)

順序を間違えると、必要なデータを受け取る前にアカウントへ入れなくなったり、旧会社と後任会社が同じページを同時に触ったりします。60日を目安に、次の順番で進めます。

タイミング やること 注意点
Day 1 不満を事実に分解し、現在の会社へ書面で改善を依頼する(期限は30日) ポリシー違反の疑いがある場合は改善期間を置かず作業停止を先に依頼する
Day 3 契約書で解約予告期限・自動更新日・違約金を確認する 更新月に入る前に逆算する。予告期限は契約ごとに違う
Day 7 引き継ぐ資産10項目の現在地を棚卸しし、権限を自社名義に寄せる ログインできるかを画面で確認する。一覧の受領だけで終わらせない
Day 10 後任候補2〜3社に、同じ資料・同じ条件・同じ提出期限で相談する 診断段階ではSearch Consoleの読み取り権限のみ付与する
Day 30 現在の会社の回答と、後任候補の提案を同じ表に並べて判断する 選択肢は「継続・担当変更・範囲変更・乗り換え」の4つ
Day 35 書面で解約と引き継ぎを通知する(終了日・成果物・権限・未完了作業) 感情的な評価は書かない。協力が得られなくなる
Day 40〜55 2〜4週間の重複期間を置き、資料・権限・履歴を移管する サイトを実際に変更する担当は1社に限定する
Day 60 旧会社の権限を外し、共有パスワードを変更。表示・計測・リダイレクトを確認 計測タグが外れていないかを必ず当日中に見る

後任候補への質問は、不満の共有ではなく「既存施策をどう扱うか」で組み立ててください。「継続」「改善」「停止」「調査中」に分けて説明できる会社は、現状を読んだうえで提案しています。調査前から全面改修やURL全面変更を勧めてくる場合は、理由とリダイレクト設計を文書で求めてください。

切り替え後90日で見る指標

乗り換え直後に見るべきなのは、流入の伸びではありません。事故が起きていないことの確認です。担当会社が変わる局面で順位が落ちるケースは、施策の巧拙ではなく設定のミスで起きます。

期間 確認する指標 異常の例
1週目 Search Consoleの所有者、GA4・GTMの権限、計測タグの稼働 旧会社の権限だけが残っている/コンバージョンが0件になっている
2〜4週目 404、リダイレクト、サイトマップ、robots.txt、noindex、構造化データ 重要ページがインデックス対象から外れている/構造化データが消えている
2か月目 主要10ページの表示回数・クリック・順位 同じページ群で連続下落している
3か月目 改善の実行数、問い合わせに近いページの変化、AIアシスタント経由のセッション 分析だけで実行が0件/AI経由の流入が切り替え前より大きく減っている

90日目には、「継続する施策」「修正する施策」「止める施策」の3つに仕分けして、次の3か月計画を更新してください。結果が振るわないこと自体は問題ではありません。結果から次の判断ができない状態が続くなら、乗り換えた意味がなくなります。

乗り換えチェックリスト

そのまま社内の確認表に使える項目

【判断】

  • 不満を「会社」「方向性」「自社の実行体制」に分解した
  • 直近90日の改善実行数・問い合わせ数・主要ページの表示回数を並べた
  • 現在の会社に書面で改善を依頼し、回答期限を設定した
  • ポリシー違反の疑いがある施策の有無を確認した

【契約】

  • 最低契約期間・自動更新日・解約予告期間・違約金を書面で確認した
  • 成果物の権利(譲渡か許諾か、改変の可否)を確認した
  • 発注先が個人事業主の場合、法律上の予告義務の有無を確認した

【引き継ぎ】

  • Search Console・GA4・GTMの所有者と管理者が自社になっている
  • CMS・サーバー・ドメイン・DNSに自社アカウントでログインできた
  • 公開済み記事・未公開原稿・画像の元データを受け取った
  • キーワード台帳・施策履歴・レポート原本を受け取った
  • 構造化データ・著者情報・llms.txtなどAI向け実装の一覧を受け取った
  • 有料ツールの契約名義を確認し、必要なものは自社名義に変更した

【移行】

  • 後任候補に同じ資料・同じ条件で相談し、比較表を作った
  • 診断段階ではSearch Consoleの読み取り権限のみを付与した
  • 2〜4週間の重複期間を設け、変更担当を1社に限定した
  • 切り替え後90日の確認項目と担当者を決めた

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LnXの見解

当社にご相談いただく案件のうち、一定数は「前の会社から切り替えたい」というご相談です。話を伺っていくと、実際に変えるべきだったのは会社ではなく、成果指標の置き方や社内の承認フローだった、というケースが少なくありません。順位レポートを毎月受け取っているのに事業の数字が動いていない、という状態は、担当会社の能力の問題である以上に、何を成果と呼ぶかを決めないまま始めたことの結果であることが多いからです。

そのうえで、乗り換えるべき局面ははっきりあります。実行が止まっている、説明が返ってこない、ポリシー違反の疑いがある施策が走っている——この3つは、待っても状況が良くなりません。特に3つ目は、評価を落とすのが自社のドメインである以上、改善期間を置く対象ではありません。

移行で当社が重視しているのは、順位を守ることよりも「次の会社が最初の1か月で調査をやり直さずに済む状態」を作ることです。キーワード台帳、施策履歴、構造化データの実装一覧、AI経由の流入の推移。この4つがそろっていれば、後任は初月から手を動かせます。逆に、ここが無いまま切り替えると、費用は発生しているのに何も進まない1か月が生まれます。LnXでは、キーワード設計から記事制作・入稿・リライト、AIに引用される構造の実装までをまとめてお引き受けしています。他社の契約書とレポートを手元に置いた状態でのご相談も歓迎です。

よくある質問

Q SEO会社を乗り換えると検索順位は下がりますか?

会社が変わったこと自体では下がりません。下がるのは、移行の過程でサイト側の状態が変わったときです。具体的には、URLの一括変更とリダイレクト漏れ、noindexやrobots.txtの設定ミス、公開済み記事の取り下げ、内部リンクの削除、計測タグの消失が主な原因です。新しい会社に対して、最初の30日は現状把握と計測の確認に充て、全面改修は根拠を示してから着手するよう依頼すると、事故の大半は防げます。

Q 契約中に作ってもらった記事は、解約後もそのまま使えますか?

契約書の定め次第です。著作権は原則として制作した側に発生し、譲渡の合意がなければ発注側には移りません。さらに、譲渡契約で翻案権などを個別に明記していない場合、それらの権利は譲渡した側に留保されたものと推定されます。つまり、記事を掲載し続けられても、リライトや再構成ができない状態になり得ます。契約書に譲渡の範囲が書かれていない場合は、解約前に書面で確認してください。個別の条項の解釈は弁護士等の専門家にご相談ください。

Q 解約を伝えるのは、次の会社を決める前と後のどちらがよいですか?

後です。先に解約すると、記事の公開・改修・計測確認が止まり、空白期間がそのまま機会損失になります。順序としては、契約書で解約予告期限を確認する、必要な権限とデータを自社名義で確保する、後任候補を同じ条件で比較する、そのうえで書面で解約と引き継ぎを通知する、という流れが安全です。引き継ぎのために2〜4週間の重複期間を置く場合は、サイトを実際に変更する担当を1社に限定してください。

Q 乗り換え先には、いきなりサイトの管理者権限を渡すべきですか?

契約前の診断段階では渡さないでください。Googleは、SEO監査を依頼する段階ではSearch Consoleの読み取り権限のみを付与し、この時点では書き込み権限を与えないよう案内しています。CMSやサーバーの管理者権限も、契約が成立し、作業範囲と責任分界が文書で決まってから付与するのが順当です。権限は共有アカウントではなく、担当者ごとに発行して解約日に個別に外せる形にしておくと、後処理が楽になります。

Q AI検索経由の流入は、乗り換えのときに何を引き継げばいいですか?

引き継ぐのは3つです。1つ目は計測環境で、GA4のAIアシスタントチャネルや参照元別のレポートを、乗り換え前の期間と比較できる状態で残します。2つ目は実装で、構造化データ、著者・運営者情報、llms.txtなどAIが読み取る前提で入れた要素の一覧です。3つ目は引用実績で、どの質問でどのページが参照されていたかの記録です。これらは順位レポートには載らないため、意識して引き継ぎリストに入れないと消えます。

Q 個人事業主やフリーランスに依頼している場合、解約の進め方は変わりますか?

変わります。発注先が従業員を使用していない個人事業主などにあたる場合、いわゆるフリーランス法の適用対象となり、一定期間以上継続している業務委託を中途解除するときは、原則として30日前までに予告することが発注側に求められます。契約書の解約予告期間とは別に法律上の義務が生じる場合があるため、口頭や短い期間での打ち切りは避けてください。自社のケースが対象にあたるかどうかは、公正取引委員会の案内を確認したうえで、必要に応じて専門家にご相談ください。

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