この記事でわかること
- AI検索コンサルが毎月やることを、調査・改善・計測の3フェーズで整理
- 各フェーズで受け取る成果物と、月次レポートに入れるべき指標
- 最初の90日の進み方と、成果が見え始める時期の目安
- 公式ページで確認できた料金・契約の公開例と、見積もりの読み方
- コンサルに頼む範囲と、自社でできる範囲の線引き
AI検索コンサルが扱う範囲
結論から言うと、AI検索コンサルティングは「AIの回答で自社がどう扱われているかを調べ、直し、測り続ける」サービスで、毎月の仕事は調査・改善・計測の3つに分かれます。対象になるのは、GoogleのAI Overviews/AIモード、ChatGPT、Gemini、Perplexityなど、生成AIが回答を組み立てる場面です。各社の公式ページで対象として挙がっているAIは会社ごとに違い、たとえばグラッドキューブのLLMOAはChatGPT・Gemini・Google AIO・AIモード・Perplexityの回答を日次で収集すると説明し、ナイルのLLMOコンサルティングはChatGPT・AI Overviews・Gemini・Claudeでの推奨・引用を目指すと説明しています(2026年10月1日確認)。
「コンサル」と「運用代行」の境界線や、費用の相場はAIO対策コンサルの支援内容と選び方とAIOコンサル費用相場|内訳と決め方で整理しています。この記事では視点を変えて、契約した後、毎月何が行われ、何が手元に残るのかを具体的に見ていきます。会社を横並びで比べたい場合は、AI検索対策会社おすすめ6選|費用・支援範囲を比較をご覧ください。
調査・改善・計測の3フェーズと成果物
AI検索コンサルの仕事を成果物の単位で分けると、次の3つになります。期間は当社が実務で見ている目安で、サイトの規模や契約範囲によって変わります。
| フェーズ | 主な作業 | 受け取る成果物 | 期間の目安(当社の実務目安) |
|---|---|---|---|
| 調査 | 想定質問(プロンプト)リストの設計、AI回答での自社・競合の登場状況の確認、引用されている情報源の調査、現行サイトの診断 | 質問リスト、現状の測定結果、課題一覧 | 初月(1〜4週間) |
| 改善 | 課題の優先順位づけ、ページ構成の見直し、一次情報の追加、構造化データ・FAQの整備、外部の情報源への露出 | ロードマップ、改修仕様書または実装済みのページ・記事 | 2か月目以降、毎月継続 |
| 計測 | 質問リストの定点測定、AI経由の流入・指名検索・問い合わせの確認、改善の効果検証 | 月次レポート、次月の改善提案 | 毎月 |
この3フェーズの流れは、他社の公開情報とも重なります。たとえばLANYのLLMOコンサルティングの公式ページでは、初月にプロンプトの戦略設計・AIがブランドを選ぶ論理の分析・課題の特定・ロードマップの作成・体制づくり・モニタリング用ダッシュボードの構築を行い、2か月目以降に要件定義・実装支援・効果検証・継続的な提案・定例を行う進め方が示されています(2026年10月1日確認)。初月は調査と設計に使い、改善の実行は2か月目から本格化するという構成は、AI検索コンサルの典型的な形です。
見積もりで最初に確認したいこと。「改善」の列が、提言書の作成までなのか、ページの修正や記事の制作・入稿まで含むのかで、金額の意味が変わります。同じ月額でも、成果物が「診断書と提案書」か「修正済みのサイトと新規記事」かで、受け取るものがまったく違います。
調査:最初に決めるのは「どの質問で測るか」
調査フェーズの要は、顧客がAIに実際に投げそうな質問のリストを作ることです。この質問リストが、以降の測定と改善の物差しになります。「会社名で聞かれたとき」「サービスの種類で探されたとき」「比較・選び方で聞かれたとき」「費用や相場を聞かれたとき」の4つの場面に分けて、自社の商材に即した言い回しで並べるのが基本です。当社の実務では、最初は20〜30問程度に絞って始め、測定を重ねながら増減させています(これは当社の実務上の目安で、公的な基準ではありません)。
次に、各質問でAIがどのサイトを引用しているかを確認します。自社が出ていない質問では、代わりに誰が出ているか、どの種類のページ(比較記事、公式ページ、まとめサイト)が参照されているかが、改善の方向を決める材料になります。自社で簡易的に確認する手順はChatGPTやAI概要で自社の引用を確認する方法にまとめています。
ここで注意したいのは、AIの回答は同じ質問でも毎回変わることです。1回の結果で一喜一憂せず、質問を固定し、複数回の傾向で見る設計になっているかを、提案の段階で確認してください。
改善:施策はSEOの質から順に進める
改善フェーズで何をするかは、Googleの公式見解を踏まえて考えると整理しやすくなります。Googleは、生成AI検索向けの最適化も検索体験の最適化の延長でありSEOだと説明し、llms.txtなどの特別なファイルはGoogle検索では使っていない、構造化データも生成AI検索に必須ではないと述べています(出典:Optimizing your website for generative AI features|Google 検索セントラル)。つまり、派手な「AI専用施策」より、基本のSEOの質を上げることが先です。当社では次の4つを順番に見ています。
検索意図に答える構成になっているか
質問をそのまま見出しにし、各見出しの直後に結論を置く。AIも人も、答えがすぐに見つかるページを引用しやすくなります。
一次情報があるか
自社の実績・調査・実測値など、他サイトにない情報を載せる。どこでも読める一般論は、引用される理由になりません。
サイト全体で記述が食い違っていないか
料金・実績の数値・サービス名がページごとに違うと、AIは情報源として使いにくくなります。数値は1か所で管理し、全ページで揃えます。
自社以外の情報源に、正しい情報が載っているか
AIは比較記事やまとめサイトも参照します。外部に載っている自社情報が古い・誤っていないかを確認し、必要なら修正を依頼します。
構造化データやFAQの整備も効果が見込める施策ですが、必須ではないものを「必須」と言われた場合は、その根拠を聞いてください。AIの基礎的な考え方と進め方はAIO対策のやり方|SEOとの違いと進め方とGEO対策のやり方|AIO・LLMOとの違いで整理しています。
計測:月次レポートに入れるべき指標
計測フェーズのアウトプットが、毎月の報告書です。公式ページを見ると、会社によって追う指標が違います。グラッドキューブのLLMOAは言及・引用・順位・参照元ドメインを日次で収集し、GA4・Search Consoleと連携して流入やコンバージョンを見ると説明しています。ナイルはAI各社での引用の追跡、AI経由の流入とコンバージョンの把握、定期レポートを挙げ、LANYは推奨率・引用率・AI経由の流入とコンバージョンを追う形です(いずれも2026年10月1日時点の公式ページ)。これらを踏まえ、当社は指標を3層で持つことを勧めています。
| 層 | 指標の例 | 見るポイント | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ①AI上の露出 | 質問リストでの引用・言及の有無、推奨率、引用元ドメイン | 質問を固定し、複数回の傾向で見る | 1回の結果で判断しない。回答は毎回変わる |
| ②流入・認知 | AI経由の流入、指名検索(社名での検索)の変化 | AI経由のセッション数と、全体に占める割合 | 流入の定義(どの参照元をAI経由とみなすか)を先に決める |
| ③事業の数字 | 問い合わせ数、商談数、売上 | AI経由の流入が問い合わせにつながっているか | ①だけで成果を語る報告書は、事業への効果が見えにくい |
報告書の雛形や5つの指標の作り方はAIO対策の効果測定|5指標とレポート雛形の作り方で詳しく解説しています。月次レポートに「次月に何を直すか」が書かれているかも、必ず確認してください。数字の羅列だけで改善案がない報告書は、測定しているだけで改善が進んでいません。
最初の90日の進み方
では、契約してから成果が見え始めるまでの流れを、時系列で見てみます。以下は当社のSEO・AIO対策の進め方(LP記載のロードマップ)を例にしたもので、他社の進め方とは異なる場合があります。
| 時期 | やること | この時点で見えるもの |
|---|---|---|
| 1か月目 | 現状のSEO/AIOの診断・測定、キーワードと記事の地図づくり、記事テンプレートと入稿フローの実装 | 診断結果、設計図(この月は記事が出ない前提) |
| 2か月目 | 構造化データ・llms.txt・sitemap自動更新を組み込んだ状態で入稿を開始 | 公開された記事、質問リストでの初回の測定値 |
| 3〜4か月目 | 表示回数・順位・CTRからリライト対象を抽出して改善 | 数値が動き始める時期の目安 |
| 5〜6か月目 | 生成AIの露出とAIOスコアを再測定、サイト全体の整合性を点検 | AI側の成果の確認 |
ポイントは、最初の1か月は成果が出ない前提で設計されていることです。検索エンジンと生成AIの双方に評価されるまでには一定の記事数と期間が必要なため、当社では最低契約期間を原則6か月としています。「1か月で引用される」と約束する提案には、慎重になってください。
料金と契約期間の見方
公式ページで料金の下限が確認できた例として、ナイルはLLMOコンサルティング単体で月額30万円〜、LLMOとSEOのコンサルティングをセットにすると月額60万円〜と公開しています。ジオコードは、AIO・LLMO対策を含む施策について「月額15万円から」と記載していますが、これは他施策との組み合わせプランに含まれる金額で、AI検索対策だけの単独料金ではありません(いずれも2026年10月1日確認、ジオコードのオーガニックマーケティング)。ほかの会社の多くは料金を公開しておらず、相談のうえ個別に見積もる形です。
見積もりを比べるときは、金額より「何が含まれるか」を並べます。調査の質問数、改善の実装の有無、記事制作の本数、レポートの頻度、計測ツールの費用。契約期間は、成果が見え始める時期(上記の表では3〜4か月目)より短いと、効果を判断する前に終わってしまいます。当社の場合は、初期費用30万円(税別)に加えて月額15万円(月8本)・25万円(月16本)・40万円(月30本)の3プランで、最低契約期間は原則6か月です。相場の全体像はGEO対策の費用相場|月額・初期費用と内訳もご覧ください。
コンサルに頼む範囲と自社でできる範囲
すべてをコンサルに任せる必要はありません。自社でできることは自社で進め、判断が難しい部分と手が回らない部分だけを外に出すのが、費用対効果の高い使い方です。
頼む/自社でやるの切り分けチェック
【自社で始められること】
- 質問リストを作り、ChatGPTなどで自社がどう答えられるかを確認する
- 自社サイトの料金・実績・サービス名が、ページごとに食い違っていないかを点検する
【外に頼む価値が大きいこと】
- 競合を含めた引用状況の継続的な測定と分析(手作業では回数が足りなくなる)
- 改善の優先順位づけと、改修・記事制作の実行(社内に人手がない場合)
【頼むときの確認】
- 調査だけか、実装まで含むか。誰が手を動かすか
- 効果を測る質問リストと、報告の頻度・形式
社内で回せるようになった段階で、運用を内製に移す選択肢もあります。判断軸はAIO対策の内製と外注|分岐点と体制の決め方で整理しています。
LnXの見解
AI検索コンサルの価値は、診断書の立派さではなく、毎月の改善が実際にサイトに反映され続けているかで決まります。調査と提言だけで終わると、改修する人手がない会社では何も変わりません。一方で、実行まで任せる場合は、何が毎月納品されるのかを事前に具体化しておかないと、費用の割に変化が見えない状態になります。
当社は自社のオウンドメディアで、記事構成の設計から作成・入稿、SEOレポートまでをAIの定常タスクとして実装し、約3か月で113記事を入稿しました。キーワードの選定、記事の狙い、一次情報の判断は人が担当し、作業工程はAIが担う分担です。
この数字は自社メディアでの結果で、他のサイトで同じ結果を保証するものではありません。ただ、AI検索のために特別な作業をしたのではなく、質問に答える構成・一次情報・構造の整合・継続的な更新を止めずに回したことが結果につながったと考えています。提言を受けても実行する人手がない場合は、コンサルティングではなく運用まで含めて任せる選択肢もあります。まずはサイトURLだけで、無料のAIO診断をお試しください。
よくある質問
Q AI検索コンサルは毎月何をしてくれるのですか?
調査・改善・計測の3つが中心です。質問リストでの引用状況の測定と分析、ページや記事の改善(会社によっては提言のみ)、月次レポートと次月の改善提案が一般的な構成です。何が成果物として納品されるかは、契約前に必ず確認してください。
Q 成果が出るまで、どのくらいかかりますか?
当社の進め方では、1か月目は診断と設計、2か月目から入稿を始め、数値が動き始めるのは3〜4か月目が目安です。サイトの状態や競合状況によって変わるため、短期間での成果を約束する提案には注意が必要です。
Q AI検索対策には、llms.txtや構造化データが必須ですか?
Googleは、llms.txtなどの特別なファイルはGoogle検索では使っていない、構造化データも生成AI検索に必須ではないと説明しています。ただし他のAIが参照するかや、サイトの整合性を保つ目的での整備は、別の意味を持つ場合があります。必須かどうかは根拠を確認してください。
Q 月次レポートには何が書かれていればよいですか?
質問リストでの引用・言及の状況、AI経由の流入や指名検索の変化、問い合わせなどの事業の数字、そして次月に何を直すかの改善案の4点です。数字の羅列だけで改善案がない報告書は、見直しの対象です。
Q コンサルを入れずに、自社だけで進められますか?
質問リストを作って自社の見え方を確認する、サイト内の数値や表記の食い違いを点検する、といった範囲は自社で始められます。継続的な測定や、改善の実行に手が回らない場合に、外部の支援を検討するのが現実的です。
Q 契約期間はどのくらいが目安ですか?
会社によって異なります。当社の最低契約期間は原則6か月で、数値が動き始める3〜4か月目を確認できる期間として設定しています。契約期間が成果の見え始める時期より短い場合は、効果を判断できないまま終わる可能性があります。